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中国 頻発する環境事故はなぜか?

 福建での鉱山汚水流出、大連での海洋石油流出、吉林の化学工場からの有毒物質の松花江への流入、南京の化学工場爆発……今年に入り、干ばつ、地震、洪水、土石流などの自然災害に加え、一連の突発性環境事故もまた中国社会全体の神経を痛めている。

 環境保護部環境応急調査センターの統計によると、今年1-8月、同部が連絡を受け対応した環境事故は131件、7月と8月だけでも28件発生し、昨年同期をはるかに上回る。

 同センター予測警告処の馮暁波・処長は、「事態は深刻だ。多数地域・流域に及ぶ大規模事故が増加し、調整の難易度が増している。危害の影響は深刻で、有毒有害物質汚染事故が増え、数万人、果ては数十万人の飲用水の安全を脅かし、市民の健康と社会の安定を著しく損ねている」と語る。

 幸いなのは、対応が迅速だったこれらの環境事故は著しい被害をもたらさなかったことだが、事故発生の度に処理に苦慮し、事後処理には紆余曲折がある。

 環境事故には次の4種類がある。第一に、大連の原油流出事故など、生産事故によるもの。第二に、危険化学物質輸送車両が河川付近で横転するなど、交通事故が原因のもの。第三に、紫金鉱業汚水垂れ流しなど、企業の不法な汚染物質排出によるもの。第四に、自然災害により発生した環境災害など、その他の原因によるもの。吉林の有毒物質河川流入がこれに挙げられる。もっとも、自然災害が発端とはいえ、管理ミスなど人的要素は軽視できない。

 センターが提供した一冊の分析報告によると、安全生産と交通事故が環境事故を誘発する主な原因となっている。今年上半期、上記の理由で発生した事故は71件、全体の60%を占める。昨年は115件、67%だった。

 また多くの環境事故には化学工業企業が関連している。化学工業企業は水流に近く点在しており、引き起こされる環境事故は後を絶たない。「世界的な生産調整に伴い、重化学工業の先進国から中国への移転が続いている。経済的利益から、各地でこれらのプロジェクトの誘致合戦が起きており、各種政策、税制での優遇もある。化学工業は現在各地で盛んで、沿海部、河川沿岸は、化学工業企業立地の最有力地区であり続けている」馮処長は語る。

 「総体的に我々は、経済発展が急成長し、工業企業の数、規模、分布範囲が拡大し、環境への負担が空前規模の時期に入ったと言える。長期的には経済発展モデルの徹底した転換、産業構造の大規模な調整、時代遅れの産業・エネルギーの淘汰を実現しなければ、環境事故を減らすことはできない」。国家環境応急専門家チームメンバーを務める北京師範大学水科学研究院の丁愛中・副院長は指摘する。

 「環境事故の頻発は、我国の経済社会発展の段階的特徴により発生したもので、世界各国でも工業化進展の中で同じような問題が発生している。これは経済発展と環境保護という矛盾が極端に浮き彫りになったもので、無計画な発展の必然的なつけだ」。環境保護部のある高官が昨年の全国応急管理業務会で発言したこの言葉は現在でも重く響く。(編集HT)

 「人民網日本語版」2010年9月2日


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