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大卒者と農民工の初任給格差が縮小

 全国人民代表大会(全人代)常務委員会委員を務める中国社会科学院人口労働経済研究所の蔡ボウ・所長はこのほど、中国青年政治学院が開催した「中国青年フォーラム」で講演した際、大卒者の初任給と農民工(出稼ぎ労働者)の給与格差が縮小しつつあると語った。中国の「人口ボーナス期(労働人口の豊かな時期)」はすでに過ぎており、労働力不足が生じているため、今後は就業の機会が増加、給与水準が上がり、業界間の待遇格差の縮小がある程度見込まれるという。

 蔡所長によると、2003年、2005年、2008年のデータをみると、大卒者の平均初任給は1500元前後だった一方、農民工の給与はこの数年で約700元から約1200元に上昇した。昨年は大卒者の初任給と農民工の給与の差は開いたが、2003年以降の数字をみると、待遇格差が縮小傾向にあることを示している。「中国にとって初めての状況。どれ程の期間持続するのか予測は難しい」と蔡所長は話す。

 もっとも蔡所長は、大卒者の入社数年後の給与変動率は農民工をはるかにしのぎ、さらに大卒者の人的資源への投資も最終的にはリターンがあると強調する。一方で蔡所長は、このような現象が「どうして学校に行くのか?1年早く卒業すれば1年分多く稼ぐことができる」というマイナス効果を及ぼすのではないか懸念している。

 学歴が上がり、専門性が高まるほど、自分にあった就職先を見つけるのは難しくなる。「博士課程を卒業後は自分の専門を生かせる仕事がなかなかなく、就職はきわめて難しい」と蔡所長は指摘する。しかし農民工は自分にできる仕事なら何でもする。このような状況の下、初任給が低迷しても大卒者は現実を受け入れざるを得ない。一方で労働力不足から農民工の給与は上がり、結果として大卒者初任給と農民工給与が近づくことになった。

 こうした状況は今後、高校教育の普及問題にも影響する可能性がある。中国では今、高校教育普及が叫ばれているが、学費や在学中に仕事のチャンスを逃してしまうという理由から、高校教育普及目標の達成は非常に難しくなっている。小学校入学前の教育と併せて高校教育も義務教育の範囲内に組み入れるべきだと蔡所長は提案している。(編集HT)

 *ボウ:「にちへん」に「方」

 「人民網日本語版」2010年11月22日

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