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日本の「シニア決死隊」の伝える温かい人間性

 元原発専門家や元技術者らリタイア組400人からなる「シニア行動隊」が結成され、東日本大震災で損壊した福島第1原発の最前線に向かおうとしている。隊長の山田恭暉さん(74)は、自らの命も惜しまずに放射能漏れを食い止めようとしている。「われわれはもう老人で、被曝を心配していない。自分たちの持つ知恵と技術を尽くして、放射能漏れを食い止めるために最後の貢献をする」----。中国青年報が伝えた。

 巨大地震による原発事故はあたかも戦場の様相を呈している。死を少しも恐れぬこのお年寄りたちは、今この時、自ら望んで命をなげうち、国難に立ち向かう戦士だ。彼らは若い頃、一面焼け野原だった戦後の日本を勤勉な労働と専門技術によって再建した。そして今再び国民のために勇敢に立ち上がったのである。お年寄りたちの持つ輝ける人間性は感動的だ。

 原発事故現場での作業の危険性は言うまでもない。このため日本メディアは彼らを「シニア決死隊」と呼んでいる。勇敢に義に殉じるこのお年寄りたちは、同胞と民族への思いが個人の利益の思案を超越する人たちが文明国には常にいることを、実際の行動によって人々に教えてくれている。お年寄りたちは純粋な利他的行動によって日本国民全体に幸せと恩恵をもたらすが、自分たちが得られるのは烈士の晩年における安堵と温かい気持ちくらいしかないのだ。

 社会の文明レベルが高くなるほど、こうした純粋な利他的行動も増える。もちろん人道主義を奉じる国ならいずれも、普通の民衆に無意味な犠牲を勧めることはない。この点から見て、400人のお年寄りからなる「決死隊」は無鉄砲な熱血漢なのではなく、策略を強く備えた智者である。彼らは隊員募集と行動を訴えるためのウェブサイトを制作し、政府と民間に最大限の共通認識が形成されるようにした。厳格なメンバー選抜の仕組みを備え、原発分野の専門技術者、原発の元職員、自然科学分野の元大学教授らを中心に集めた。原発に入った後の作業についても、綿密な計画と詳細な役割分担を用意している。

 「シニア決死隊」のやり方は、個人の利益を犠牲にしても全体の幸福を追求するという日本的思考の反映だと考える人も多い。だが冷静に考えてみると、似たような利他的行動はわれわれの周りにも珍しくない。唐山大地震、長江水害、四川大地震などの災害でも、人々を深く感動させる英雄的人物が数多く現われた。彼らは見ず知らずの人を救出するため、あるいは国家の財産の損失を軽減するため、毅然決然として私利を投げうち、さらには自らの命を捧げすらしたのだ。

 災害時でなくとも、普通の人の行動が同様に私たちの心を温かくすることがある。最近大いに注目された「最も素晴らしいお母さん」こと呉菊萍さんは、10階から転落した女の子を素手でしっかりと受け止め、そのために大きな衝撃で腕を粉砕骨折した。ネットユーザーが感嘆したように「物理学的にはほぼ不可能だが、愛の世界に力学はない。その瞬間、平凡な1人の女性が天地を動かすすべを身につけ、奇跡を成し遂げた」のだ。似た事例は枚挙にいとまがない。その1人1人が損得を考えない行動によって、心を震わす人間社会の大義を示して見せたのだ。

 日本の「シニア決死隊」の伝える温かい人間性をよく感じ取り、さらに我が身に照らして、同様の状況を前にした時に自分も同じような勇気を持ち、任務を引き受けられるかどうか考えてみるのもいいだろう。完璧な生活は1つもないし、不満や怒りと完全に無縁な生活もない。だが決して、いつも負の感情に圧倒され、純粋な人間性の美を見ることができないというわけではない。(編集NA)

 「人民網日本語版」2011年7月7日

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