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中国人留学生の母親刺傷事件、開廷

 今年3月、日本への留学に必要な学費や生活費の提供を母親から拒まれた汪佳晶(男、24)が、一時帰国で降り立った上海浦東空港で、荷物からナイフを取り出し、迎えに来た母親を刺すというショッキングな事件が起こった。話題を呼んだこの「母親刺殺事件」の公開審理が、10月19日午前9時30分、上海市浦東の人民法院第一法廷で始まった。検察側は、汪被告を傷害罪で起訴した。司法による精神鑑定の結果、汪被告は精神分裂症と診断された。法制日報が伝えた。

 約5年前から日本に留学していた汪被告は今年3月31日、一時帰国で東京から上海浦東に戻った。帰国前、汪被告は母親に連絡し、「お金が無くなった。食べるものも買えず困っている」と金を無心した。母親が拒絶すると、汪被告は憤然として帰国した。事件当日の午後8時30分、汪被告の乗った飛行機が上海浦東空港に到着、出迎えた母親と空港ターミナルビルで再会した。汪被告は、空港で母親の顔を見るやいなや、「金はないのか?出せないのか?」と詰め寄り、2人は口論となり、母親が留学費用をこれ以上工面できないと答えると、汪被告は怒って出口に向かって歩き出し、母親が慌ててその後を追ったことを認めている。自分の背後で母親が「金はないが命ならある」と開き直って口にするのを聞き、激昂した汪被告は、荷物の中から2本のナイフを取り出し、母親の頭、腕、腹、背中など数カ所に切りつけた。無防備だった母親は刺されて地面に倒れ、汪被告はその場から逃げようとしたところを人民警察に捕まった。母親は、胃や肝臓などの内臓が破裂し、一時は危険な状態となった。法医学鑑定の結果、傷の程度は重傷と診断された。

 汪被告の母親・顧さんは、法廷で何度も感情的に取り乱した様子を見せた。彼女は、息子の精神状態が以前に比べ不安定になり、日本ではナイフを常に携帯していたが、まさか自分がナイフを向けられる対象になるとは思いもよらなかったと話した。また、自分を襲ったのは、精神分裂症を患っていたためだと繰り返し強調した。ある親戚は事件後、「汪被告は5年ほど前に日本に留学したが、アルバイトをしたこともなく、留学費用は全て母親の仕送りによるものだった」と話した。汪被告は、中国の自宅にいた時、自分の要求が家族に受け入れられないと、怒って家族に暴力をはたらいたこともあるという。

 「空港での母親刺傷事件」に対し、多くの人は、怒りと感慨の感情を抱いたことだろう。だが、被告を非難する一方で、我々はこの事件についてもう一歩踏み込んで考える必要がある。家庭教育の問題やメンタルヘルス上の問題など多くの原因が重なり合って、今回の悲劇が起こった。ある報道では、「留学は本来、完全に自立して、または部分的に自立して行うべきものなのに、汪被告の母親は、息子を溺愛するあまり、全てを自分が引き受けたのだ」と伝えている。経済面では援助したが、精神的な面にまでは、母親の配慮は及ばなかった。汪被告が犯したような、人としてあるまじき行為が生まれた根底には、「お金をかけて育てたが、精神面での教育を怠った」歪んだ教育の結果が渦巻いている。(編集KM)

 「人民網日本語版」2011年10月20日

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