バスケ日本代表チームで活躍する中国系選手
現在、バスケット界では各国が選手の底上げのため、帰化選手を採用するというのをよく耳にするようになった。今年8月に深センで開催された「2011年バスケットボール男子アジア選手権」では、カタールがアジアバスケット連盟が書類の不備を理由に、同国の帰化選手の出場を認めなかったことに対抗し反則を連発、試合放棄に至る後味の悪い事件も起きた。一方、日本では最近、日本代表として活躍する中華系帰化選手が登場し、中国のバスケットファンは少し複雑な気持ちになっているようだ。
その選手とは中国遼寧省瀋陽市出身の張天傑選手(20)。身長は197センチと体格にも恵まれる張選手の父親・張剣さんは、若いころ、複雑骨折で引退を余議されるまで遼寧省のバスケット選手として活躍、そして母親の強淑萍さんも元バレー選手と、スポーツ選手の両親を持つ。また、祖父は同省のフェンシングチームのコーチ、伯父は同省のバトミントンチームの選手と典型的なスポーツ一家。そんな張選手は子供のころ、母親・強さんが引退後日本へ留学したのをきっかけに、父親と共に日本へ行き定住、その後日本国籍を取り、張本天傑と改名した。
家族の多くがスポーツ選手の張選手は自然と非凡な運動神経に恵まれ、小学生の時からバスケットの選手として人目おかれる、年齢を重ね身長が高くなるにつれ、その才能をさらに遺憾なく発揮し始める。そして2008年、U-19日本代表に選ばれ、日本バスケット界初の中華系帰化選手となり、試合に出始めた。
今回の大会でも背番号14を付け、主力としてセンターを任された張選手は各試合で大活躍。
張選手は「自分は初めての中国系帰化選手だが、将来ほかの国に帰化する中国選手はもっと増えると思う」と率直に語る。もしその通りだとしたら、将来アジアのバスケットボール大会で、中国チームは同国人を相手に戦う日が来るかもしれない。(編集KN)
「人民網日本語版」2011年11月9日