新しい世論形成の場「ミニブログ」、パワーは「巨大」
中国で「微博(中国版ツイッター、ミニブログ)元年」と呼ばれた2010年、ミニブログは「給力(ゲイリー、「 すごい」、「よい」、「面白い」などの意味)」「浮雲(あるようなないような漠然とした、すぐに消えてしまう、取るに足らないもののたとえ)」のようなネット流行語が生まれただけで、社会生活に及ぼす影響はその片鱗が見えるか見えないかの段階にとどまっていた。しかし、2011年になると、ミニブログは人々の日常生活の各方面に浸透し、その影響力は「ミニ」を遥かに凌ぐものとなり、ネットユーザの間で流行った「野次馬が中国を変えていく」という言葉が、すでに現実のものとなりつつある。
このほど発表された「2011年台湾海峡両岸・今年の漢字ランキング選出」結果で、「微」が40万票以上を獲得、トップの座に輝いた。この1年、年初の「誘拐され強制的に物乞いさせられている子供の救出活動」から、7月に発生した「温州高速鉄道追突脱線事故」、年末の「スクール送迎バス安全問題」まで、中国社会でさまざまな困難と遭遇するたびに、ミニブログの無数の短いつぶやきが「小さなパワー」として結集し、事件・事態の進展状況をさまざまな角度から変えるよう後押しした。「東日本大震災」「痩肉精(塩酸クレンブテロールを豚の飼料に混ぜて食べさせると赤身の割合が増加する)」「郭美美の富の誇示」「温州高速鉄道列車追突脱線事故」「広東の悦悦ちゃんひき逃げ事件」「スクール送迎バス安全問題」などの事件が起こるたびに、ミニブログは「世論の場」を形成し、さらに進んで影響力を発揮した。
統計データによると、中国のミニブログユーザー数は3億人に達し、中国のネットユーザー総数4億8500万人の61%を占めるに至った。このような巨大群体によって、ミニブログは公開型世論形成ルートとしての立ち位置を確立し、一種の「メディア」と呼ばれるようになった。
中国のミニブログ2011年最大の話題といえば、「雨後のタケノコ」の如く次々と誕生した政務ブログだ。各級政府や高官がミニブログで情報を公開し、民意と繋がることを試み始めた。「2011年新浪政務ミニブログ報告」によると、新浪網が認証した政府機関・高官のミニブログ総数は11月の時点で約2万、うち政府機関のミニブログは1万を上回った。統計データによると、新浪の政務ミニブログは今年に入り倍増、政務ミニブログは中国の全省級行政区をカバーしている。