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中国 大学生の就活 企業のブランドイメージを重視 最新調査

 中国吉林省のある大学の4年生・張国さんは最近、北京の会社数社の採用通知を断り、湖南省鄭州市のある商業銀行に務めることにした。張さんは、「この銀行を選んだのは、周りの人にも評判が良かったから。北京の会社は、給料は高かったが、どこも知名度が低く、友人も『あそこの仕事はたいへん』と言っていた」と語った。中国共産主義青年団の機関紙「中国青年報」が報じた。

 中国大手人材会社「智聯招聘」はこのほど、中国で最も優秀な雇用者に関する調査を実施。3万5571人が回答した。同調査報告によると、企業を選ぶ際、なにを重視するかに関して、回答した現役大学生の8.8%が「企業にブランド構築意識があるか」、6.1%が「個人の核心能力を向上させる機会」、4.9%が「企業の知名度」と答えた。この3つの数値はいずれも有職者より高かった。一方、「報酬」と答えた大学生は5.5%と、有職者の8.8%を大幅に下回った。

 この点について、同調査の責任者を務めた、把冉・高級職業顧問は、まだ社会に出ていない大学生は、生活上のストレスに対する実感がまだないため、▽企業のブランド力とそれに対する意識▽ポストや能力の向上など、企業が自分にとって益となるか--主にこの2つに関心があると分析する。

 一方、中国人民大学公共管理学院の劉昕教授は、「企業のブランドイメージに基づいて、就職先を選ぶ大学生が増えている。これは、リスクを低下させる有効な方法」とし、「まだ若い大学生は情報ルートなどにも限りがあり、卒業後すぐに自分に適した仕事を見つけるのは難しい。一方、企業ブランドはヒューマンリソース市場で長期間にわたって構築されてきた人々の評価で、大学生が評価の高い企業を選ぶのは妥当な事。現在、多くの企業がブランド力を売りにして優秀な人材を集めようとしている」、「企業1万社に対して実施されたある調査によると、この先5年、『いかに優秀な人材を集めるか』が各企業の最も重要な業務になる」と指摘した。

 中国の大手情報技術関連企業グループ「アリババ集団」所属の人材育成機関「阿里学院」のトウ康明・総経理(トウは登におおざと)は以前に、「ヒューマンリソース市場は現在、買い手市場から売り手市場へと変化し、優秀な人材が企業を選ぶ時代になっている」と指摘。「80‐90年代生まれの若者の社員は独立心が強く、生活や仕事に対する考え方も上の年代の人々とは全く異なる。私の年代の人が持つ、会社に貢献するという考え方は、彼らにはない。それでも、結局のところ彼らが企業の運命を握っている」と語った。

 そして、「優秀な雇用者」になるためには、(1)社員が1日、10数時間の仕事の時間以外に、なにかを学んだり、能力を向上させたりする機会があると感じさせられる環境(2)良き師良き友となれる管理者や志を同じくする同僚と共に楽しく仕事ができる環境--を作ることが不可欠としている。

 中国青年報社会調査センターが昨年実施した、若者を対象にしたある調査もこの点を裏付けており、就職の際、何を最も重視するかに関して、70.9%が「職業の将来の展望」、58.8%が「学習、育成の機会」、47.0%が「上下関係」、46.5%が「同僚との関係」と答えるなど、計80.3%の回答者が心理的な要素を挙げた。

 一方、「智聯招聘」の調査では、この先3年の一番の目標について、有職者の21.0%が「生活と仕事のバランス」を挙げ、「出世」(13.8%)と答えた人を大幅に上回った。

 この点について、把氏は、「ここ数年、世界的な四大会計事務所(英『KPMG』、米『プライスウォーターハウス・クーパーズ』、蘭『アーンスト・アンド・ヤング』、英『デロイト・トウシュ・トーマツ』)は若い求職者に人気となってきたが、現在は中国の国営企業のほうが人気がある」と指摘。「就職活動をする若者の心理に変化が起きており、『生活と仕事のバランスをとれるか』、『企業の社員への待遇の善し悪し』をまず考えるようになっている。そのため過労死や社員の自殺などの問題が明るみになった一部の企業は、当然ながら求職者の“ブラックリスト”に入れられる」と指摘。

 このように近年、企業のブランドイメージを重視する若者が増加したことで、企業側にも変化が起きている。把氏は、「イメージのいい企業は、イノベーションや変化を進んで行う」とし、「一部の企業は現在、キャンパスで人材募集活動をすることで、大学の優秀の人材によいブランドイメージを浸透させることに力を注いでいる。そうすれば、それら優秀な人材がすぐに自分の会社を選ばなくても、将来の選択肢に入る可能性が広がる」と指摘。

 一方、劉教授も「企業ブランド」の構築には、会社内部も整備しなければならないとし、「社員がもし、仕事に対して不満を抱いていれば、それは何らかの形で外部に伝えられ、求職者たちもそれを知るようになる」と指摘。さらに、「外部に対して良いイメージが構築されておらず、魅力ある企業となっていなければ、求職者も関心を示さない」と内外部両方のブランド構築の必要性を強調。「大学生は就職活動をする際、希望する企業の社員に、業務の状況などを尋ねるのが良い。そうすれば、その企業の規範や待遇の善し悪しを知ることができる」とアドバイスしている。

 「中国青年報」の社会調査センターが設置している、インターネット上の世論調査サイト「民意中国網」でも、あるネットユーザーが、「若い求職者は企業のブランドイメージを重視し始めている」とし、「企業は生産・経営の中で、社員だけでなく、顧客や社会に対しても責任を負っている。そのため、利益にだけ目を留め、商品やサービスの質を後回しにし、顧客の身体に危害をもたらすようなことは絶対にできない」と助言。「よいブランドイメージは毎年いくら寄付を行っているかではなく、誠実な態度で良心的な経営をしているかにかかっている」とつづった。(編集KN)

「人民網日本語版」2012年1月13日

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