中国湖北省武漢市内の路上に19日午前、逆立ちで歩いたり、頭を電柱にぶつけたり、さらには、太さ1ミリの鉄の釘の上に頭をのせて逆立ちするびっくりおじさんが登場した。中国網絡電視台(CNTV)が伝えた。
この文字通りの「石頭」を誇る男性・徐天成さん(57)は、毎朝ジョギングや逆立ち、気功などをして、体を鍛えている。そして、30年間にもおよぶ、「硬功夫」(硬いものに体を打ち付け、その部分を打撃に慣れさせる鍛錬法)が実り、両手を少しだけ地面につけてバランスを取りながら、釘の上で逆立ちするという離れ業を身に付けたという。
長期間の訓練の中で、徐さんは常に自分の限界に挑戦してきたといい、始めは頭を支えるのに太めのナットを使っていたが、だんだん細くし今では、直径1ミリ、長さ6ミリの釘になっている。とがった釘の先は平たく丸みを帯びるように加工され、長方形の鉄の板に溶接して固定されている。
同日、40秒逆立ちした後、再び立ちあがった徐さんの頭を見ると、少しくぼみができていた。「2、3時間すれば元通りになる」と徐さん。
徐さんには5年間一緒に逆立ちの訓練を続けている弟子・許さんがいるが、「師匠のこの離れ業は、今でも怖くて試すこともできない」と話す。
では、科学的に見て、徐さんの頭にはどれほどの力が掛かっているのだろう。
陳・物理学者によると、「体重約65キロの徐さんを、F=mg(重力=質量×重力加速度)という重力の法則にあてはめて計算すると、重力は637ニュートン。釘の切断部の半径が0.005メートルで、面積は、0.0000785平方メートル。これを、P=F/S(単位面積に掛かる力 = 力/単位面積)というパスカルの法則に基づいて計算すると、徐さんの頭には811万パスカルの力がかかることになる。これは、1平方メートルあたり828トンの力がかかっている計算」になり、「バランスを取るために支えている両手の力を考慮しなければ、徐さんの頭には非常に大きな力がかかっていることになる」。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年3月21日
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頭をのせる釘を見せてくれる徐さん。 |