長時間座ると死亡リスクが上昇 WHO報告
世界保健機構(WHO)は最近、オフィスで毎日平均5時間以上座っている人を対象にした調査結果をまとめ、毎年200万人以上の人が長時間座っていることが原因で亡くなっていると発表した。中国江蘇省の地元夕刊紙「揚子晩報」が報じた。
長時間座っているだけで本当に病気になったりするのだろうか?これはまんざら脅しではないようだ。長時間座っていると、短期的に見れば、コレステロールの代謝が妨げられ、一方長期的に見れば、心臓病や肥満を誘発する原因ともなり、1日、6時間座っている人は、3時間しか座っていない人に比べて、15年以内に死ぬ確率が40%も高いという。
「下半身」に問題が発生しやすい
男性は長時間座っていると前立腺炎になりやすい
ある病院の泌尿外科の問診データによると、前列腺炎の患者が同科の問診の約70%を占め、そのうちのほとんどがマイカーを持っていたり、オフィスで働いたりしている人達だ。さらに、会議によく参加する人も前列腺炎にかかりやすい。長時間座っていると、上半身の重みがすべて下半身にかかり、陰部に位置する前列腺の血液循環が悪くなり、炎症を起こしやすくなるなど打撃を受けるというのが、その原因だ。
女性は長時間座っていると不妊症になりやすい
2007年に湖北省武漢市で開催された、「第七回全国中国・西洋医学結合産婦人科学術会議」では、復旦大学(上海)の産婦人科専門家が、「オフィスで長時間座って働いている女性の卵巣は酸欠状態になりやすい。これは現在、不妊症の女性が増加している大きな原因の一つ」と指摘した。長時間座っていると上半身の重みが下半身にかかり、下腹部の血液循環が悪くなり、卵巣に供給されるはずの酸素が不足し、不妊症の原因になるというのだから、本当に「座る」という動作を甘く見ることはできない。