日本のアニメは今なぜ暴力的で卑猥なのか?
日本のアニメに卑猥で暴力的なものが多いのはなぜなのか?これは、バブル状態にある日本のアニメ産業が無秩序になっているためだ。アニメ大国である日本はこれまで同分野で常に世界を牽引し、国民やメディアもそれを誇りとしてきた。しかし、日本のアニメ商品の種類が急速に増加している近年、卑猥で暴力的なものがその主流商品となって溢れている。このような現象に、日本の教育界の学者らは危機感を募らせており、未成年の子供に有害とされるアニメは「不健全なアニメ」と呼ばれている。中国のアニメニュース専門サイト「中国動漫産業新聞網」が報じた。
1980年代から90年代にかけて、日本では「ドラゴンボール」や「スラムダンク」、「名探偵コナン」など友情や努力、勝利をテーマにしたアニメが次々にヒットし、積極的で建設的な価値観を宣伝する点で、世界レベルの成功を収めた。しかし今では、日本を代表するアニメ雑誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)に、人が殺されるシーンや性的描写のない号はないといっても過言はなく、連載されている作品にうち半分以上が暴力または性的描写を売り物にしている。一方、そのような不健全な描写が比較的少ない「週刊少年サンデー」(小学館)や「週刊少年マガジン」(講談社)などは売上不振に悩んでいる。東京都が2010年に改正した、「青少年健全育成条例」の中では、過激な暴力シーンや性的表現を禁止する考えが明確に示されているが、メディアやアニメ愛好者からの反対する圧力も大きく、こうした作品に対しては、政府も結局、見て見ぬふりをする姿勢を取らざるを得なくなっている。
では、これまで積極的で健全な内容だった日本のアニメは近年、どうして卑猥で暴力的になってしまったのだろう。筆者は日本でここ数十年、「アニメブーム」だったことと関係があると見ている。ブームによりバブル状態になったアニメ市場は無秩序になり、商品の過剰供給が上記のような現象をもたらしてしまったのではないだろうか。