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「思いやり」の日本医療 問診は専門用語禁止

 日本の臨床医師は、診察中、患者の話を非常にじっくり聴く。また、医師の説明は大変簡潔で分かり易い。専門的な医学用語を使わずに、患者が病状を良く理解できるよう上手く解説する。日本の医療現場では、このような光景はごく当たり前になっている。生命時報が伝えた。

 筆者が親しくしている日本人医師によると、日本の医師は、正式に医師として仕事に就く前に、研修などを通じ、患者に病状を説明する際には、素人が聞いて理解しにくい医療専門用語の使用を極力避けるよう、先輩の医師からアドバイスされているという。特に、医学生になって初めて見聞きしたような専門用語は、使わずに済む場合は使わないこと、使うとしても、その内容を患者に分かり易く説明することを徹底しているようだ。このような配慮があってこそ、患者は自分の病状について正確な知識を得ることができる。私はある時、働き過ぎから疲れがたまり、体調不良を感じ、突然めまいがした。病院で診察を受けると、「内耳にある耳石(じせき)の位置が高すぎることが、めまいの原因だ」と診断された。担当医師は、その診断を聴いても腑に落ちない様子をしていた私に、手元にあったメモ用紙に絵を描きながら、私が理解するまで丁寧に説明してくれた。次に、処方する薬について、一種類ごとに、効能や飲み方の解説が続いた。微に入り細に入った医師の話を聴いて、私の心は落ち着き、大きな安心感を覚えた。

 医学生は、卒業が近づくと、「模擬患者交流」という必須研修を受けなければならない。学生が医師と患者の役割を順番に演じ、教授が採点し、合格ラインに達するまで繰り返される。研修中、患者のカルテを見るだけで、患者の様子に気を配らない学生は、減点される。例えば、「自分の娘が数カ月前に亡くなったばかり」と話す患者を診察するという場面設定では、「娘さんが亡くなったことも影響しているでしょうね」とただ紋切り型に患者に話すような学生は減点される。そうではなく、「娘さんが突然亡くなられて、まだ信じられないのでしょうね」というような言葉をかけ、さまざまな方法で確認しながら、「医師は私の気持ちを分かってくれている」と患者が感じるような方向に持って行くことが求められる。患者の気持ちを十分に思いやるだけはなく、医師は曖昧な言葉を使ってはならないという点についても配慮する必要がある。例えば、癌を患った患者に対し、「治療の効果がない」といった言い方はするべきではない。「使用中の抗がん剤の効果が現れなかった」という表現が妥当であろう。また、「癌が以前より随分良くなった」と安易に言うことも避けなければならない。これでは、「完治できる」と患者が誤解する可能性がある。このようなケースでは、「癌の病巣が小さくなった」という言い方が正しい。癌が小さくなることと、病気が完治することや生存率とは、直接的な関係はない。

 日本の国立国語研究所は、医師が患者に説明する際の医療コミュニケーションに関する研究を専門に行う研究チームを立ち上げた。研究チームは、医療現場で使用される言葉を現場調査によって収集、分類・分析し、最終的に「病院の言葉」として取りまとめた。言語専門家の手で簡略化された「病院の言葉」は、大変実用的で使いやすい。「病院の言葉」の使用は、強制するものではないが、医療関係者に積極的に普及させている。この研究では、患者が聞いても分からない専門用語を可能な限り収集し、病状を説明するのに相応しい言葉を探し出して対応させることに重点が置かれている。研究チームがえり抜き、編集した「病院の言葉」を使って患者に説明することは、医師に対する患者の信頼強化に役立ち、多くの無用な医療関連紛糾の発生を防止する上でも有益だ。(編集KM)

 「人民網日本語版」2012年7月11日

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