中国、7月の10大ネット流行語 「ロンドン五輪」「神の粒子」など
中国語版ウィキペディアのサイト「互動百科」はこのほど7月のネット人気ワードトップ10を発表。ロンドン五輪や神の粒子など、世界的にも話題となった言葉がランク入りした。
(1)「倫敦五輪」
-----7月27日から8月12日までロンドンで開催された第30回夏季五輪「ロンドン五輪」。
(2)「上帝粒子」
-----素粒子物理学のスタンダートモデルが予言するヒッグス場の「場の粒子」、「ヒッグス粒子」。「神の粒子」とも呼ばれる。スタンダートモデル中、まだ発見されていない最後の素粒子である「ヒッグス粒子」の発見により、ほかの素粒子が質量を獲得した原因を解明することができる。ただ、ある米物理実験学者がこの素粒子の重要性を強調するために「『神の粒子』と呼び、メディアもこの名で紹介してきたが、宇宙の究極の起源に対して答えを与えるものではないので、好ましくないとする科学者も多い。
「ヒッグス粒子」をめぐって、スイスの欧州原子核研究機構(CERN)は2011年12月13日、「存在の兆候をつかんだ」と発表。その後データを蓄積して解析を続け今年7月4日、同施設において99.999998%確実に「ヒッグス粒子」と見られる新たな粒子を発見したと発表された。
(3)「三伏貼」
「天灸」とも呼ばれ、清朝(1644-1912)年から続く、伝統的な中国医学療法。針術や灸術、経絡(気血《生気と血液》が人体を流れる経路)を漢方薬学と結び合わせた「三伏貼」では、「背中のツボ」に漢方薬を数時間貼る。すると、漢方薬がつぼを刺激し、病気の予防・治療効果を期待できるとされている。
中国医学では、一年で最も熱くなる季節「三伏天」(7月中旬-8月下旬頃)に「三伏貼」を行うと、鼻炎や気管支炎、のどの炎症、喘息(ぜんそく)などの慢性的な疾患、アレルギー性疾患を予防・治療できると考えられている。最近、中国作家で評論家の方舟子氏が「『三伏貼』には科学的根拠が何もなく、せいぜい心理的作用があるぐらいだ」と発言し、ネット上で論議を呼んだ。
(4)外来種
ある生物が人為的にある地域に持ち込まれ、その新たな地域で生存し人の干渉なしに一定の数にまで繁殖する能力を有し、現地の生物の多様性を脅かすようになった生物種。環境問題の1つである「外来種」は、非常に強い、生態への適応能力や繁殖能力、散布能力を有している。中国の農業部の初歩統計によると2012年、中国には488種の外来種が存在し、毎年1200億元(1兆4400億円)の経済損失を招いている。