中国、似たり寄ったりのドラマ業界に政府がメス
北京市ラジオ・映画・テレビ局主催の「2012年秋季首都テレビ番組PR会」が10日、北京会議センターで開幕。中国国家ラジオ・映画・テレビ総局ドラマ管理司(局)の王衛平・副司長は開幕式で、「テレビドラマの制作量が過剰になっていることを懸念している」と指摘。「同局は来月、制作量を減らし、作品の質向上に力を注ぐよう、制作会社に求める」ことを明らかにした。北京のタブロイド紙「京華時報」が報じた。
▽「制作量は多いのに名作は少ない」10月にメス
開幕式には、王副司長のほか、北京市同局の李春良・局長らが出席。首都ラジオ・テレビ制作業協会の尤小剛・会長によると、「今回の展示会には、制作機構200機構以上が、テレビドラマ430本以上、約1万5000話を展示。うち新しいドラマが全体の80%を占める340本以上。テレビ局(チャンネル)96社やインターネットメディア15社も参加している」。
王副司長は「テレビドラマの制作量が過剰になっていることを懸念している」とし、「シーズンごとに開かれるPR会に、昨年1年分のテレビドラマ制作量に匹敵する1万5千話が出展されるというのは本当に気がかり」と指摘し、各業者に理性を保つようにと呼びかけた。
さらに「テレビドラマ市場には感情的なものを題材にした作品の氾濫、題材の範囲が狭いという問題が存在している」と指摘。その原因として▽制作会社が市場の影響を受け、オリジナル性に欠けている▽テーマが大きい作品はデリケートな問題が関係することが多く、多くの制作会社が及び腰になる▽制作周期が短く、制作者がじっくり題材を練る時間が不十分-などを挙げた。
そして「同総局は10月、中国電子制作業協会を立ち上げ、テレビドラマ制作会社には制作量を減らし、作品の質向上に力を注ぐよう求める」ことを明らかにした。