麻雀がアルツハイマーの予防・治療に効果 香港研究チーム
9月21日は「国際アルツハイマー病協会」(ADI)と世界保健機関(WHO)が共同で制定する「世界アルツハイマーデー」だ。中国には現在、アルツハイマー患者が世界の4分の1を占める500万人以上いる。さらに毎年平均30万人以上が新たに発症。心血管疾患や脳血管疾患、ガンに継いで多い、高齢者を襲う病気となっている。中国江蘇省の地元夕刊紙「楊子晩報」が報じた。
香港の仁済病院と嶺南大学は2004年、共同でアルツハイマーの研究プロジェクトを実施。アルツハイマー患者100人を2つのグループに分け、一方のグループは1週間に4度、1度につき4回麻雀を行い、もう一方のグループは毎週2度だけ麻雀を行った。5カ月後、研究者らは患者の思考力や記憶力のテストを実施。すると、麻雀を1週間に4度行ったグループの患者の思考力や記憶力はいずれも1週間に2度しか行わなかったグループよりもはるかに高く、反応速度も速かった。麻雀がアルツハイマー患者に与える影響について医学研究が行われたのは世界で初めて。
南京脳科病院の高齢者精神科の李海林・主任は取材に対して、「麻雀はアルツハイマーの予防や症状の進行を遅らせるのに効果がある。これは医学界でも認められていることで、アルツハイマーの予防・治療のガイドラインにも盛り込まれている地域さえある。ただ、注意しなければならないのは、『賭博』になってはいけないということ。お金が関係すると、過度に緊張したり興奮したりする可能性がある。さらに、時間に制限を設けなければならない」と指摘。ポイントとなるのは、体全体を動かすこと以外に、手の指をよく動かすことだ。そのため、梅剛・副主任は「ピアノを弾くもの、指をよく動かし、脳の機敏さを保つことができるため、アルツハイマーの予防になる」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年9月20日