給与が10年間で16倍に 北京市民の成功談 (2)
呉さんのそれまでの給与は固定的で、毎月無遅刻無欠席であればほぼ同額であった。しかしこの会社では、毎月の給与は等級や職務によって変動した。平時の業務については、個人審査と部門審査を受ける必要があり、これに業績ランキングによるボーナスが加算される。毎月の給与は固定的でなく、時には5000−6000元、時には8000元以上に跳ね上がることもある。
収入は増えたが、呉さんはまだ不平等を感じた。社内の営業部の同僚は時間通りに出勤・退勤する必要がなく、しかも毎月のボーナスや年末ボーナスは、呉さんのような事務職員の数倍に相当する。高い給与が魅力的だったため、呉さんは営業部への異動を申請した。呉さんは1カ月目に努力した結果、30数万元の業績を達成した。月末に営業部の管理者に呼ばれると、ボーナスとして分厚い封筒が渡された。呉さんはその分厚い札束を手にし、「良い手触りだ」と感じた。呉さんはその場で封筒を開くのはきまり悪く、バッグに封筒を詰め込み、廊下で中身を確認した。中にはなんと2万元が入っていた。呉さんは、「セレブになった気分だった」と語った。
呉さんは、「数日前に昔の給与明細を引っ張りだすと、息子も近寄ってそれを見て、あの頃は1カ月で1200元しか稼げなかったの、と言った。1200元はとても少ないと感じたようだが、今なら息子の習い事の月謝にもならないのだから、それも無理はない」と語った。
呉さんは最後に、「私の給与は10年間で16倍になった。これまで真剣に振り返ったことはなかったが、昔の給与明細を見て計算すると、自分でも驚きの結果だった。物価が近年高騰しているが、毎日幸せに暮らしている。ボロ儲けはしていないが、日々の暮らしが着実に良くなっている」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2012年11月1日