|
ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルディング付近 |
「中国式道路横断」という言葉が、最近ネット上で流行している。あるネットユーザーが、「赤信号、みんなで渡れば怖くない。信号なんてあっても無くても関係ない」と中国式道路横断について微博(ミニブログ=中国版ツイッター)に投稿したことがきっかけだった。人民網が報じた。
この投稿に対するネットユーザーの反響は、極めて大きかった。人民日報やCCTV(中国中央電視台)など権威あるメディアに続々と取り上げられ、ネット上ではさまざまな意見が飛び交った。このうち、昔から話題になっていた、「中国人の素養は低く、集団になると規則を守らない」という意見が再浮上した。集団で赤信号を無視して道路を横断する現象は、「中国式」と命名された。これは、「中国独特の」という意味を含んでいる。
ここで、「赤信号を無視して道路を横断する」という現象は、中国だけに見られるものではないという事実を、決して見逃してはならない。中国人にとって最も先進的な国である「米国」の、「世界の中心的存在」である大都市ニューヨークでも、日常茶飯に見られる行動だ。
マンハッタンの大通りを闊歩する人びとやニューヨークの道路を毎日走行するドライバーはここ数年、「赤信号を無視して道路を横断する歩行者」の多さを実感している。「時間帯や交差点の場所に関係なく、信号を無視して渡る歩行者がいる」というのは、決して誇張された表現ではない。
「中国式道路横断」が、赤信号を無視して渡るのは「数人が集まった場合」に限られているのに対し、「米国式道路横断」は、中国式にも劣るといえるだろう。米国人は、車や他の通行人のことなど全くお構いなしに、「自分が渡りたければ渡る」のであり、「みんなで」という意識は皆無だ。「赤信号」や「青信号(ニューヨークでは白色)」は、全く米国人の眼に入らず、疾走してくる自動車に激突して死ぬような状況でない限り、迷うことなく赤信号の横断歩道に一歩を踏み出す。
[1] [2] [3]