男性が「お金がない」ことを恐れているのは、現代の中国で、男性の成功のシンボルが「お金」となっているからだ。マイホームや車を所有していることが「成功」を意味し、まるで女性との「交際権」を獲得したかのようになっている。つまり簡単にいうと、男性が最も恐れているのは「能力のないこと」だが、もう少し突っ込んで考えてみると、お金がなければ自信を持てないということなのだろうか?お金がないと自信を持って生活できないということは、現在の中国において物質の追求が主流になっており、浮ついた感情や拝金主義がいまだに勢力を振るっているということだ。女性がお金持ちの男性を好んでいるだけでなく、男性もそれを基準に自身を評価しているのであれば、男性に女性を批判する資格はないだろう。
男性が「お金がないこと」を、女性が「老けること」を恐れているということは、つまり「自分の人生の意義」を見つけることができていないことの表れとも言える。社会における自分の位置にばかり目を配り、理想の人格を身につけることを置き去りにしてしまうなら、それは非常に悲しいことだ。
人は自分のことを「万物の主」と考えているが、広大な宇宙を前にすると、やはり取るに足らない生き物で、「恐れるもの」が1つや2つあったとしても不思議なことではない。ただ、「こわい」という感情に圧倒されてしまうことがある。自分が最も恐れる「人」や「もの」に遭遇した際、その人自身、またはもの自体を恐れているのか、それともその背後にあるなにかを恐れているのかをじっくり考えてみると良い。「恐れの感情」と向き合う、これこそが恐れを克服する得策だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年12月6日
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