冬でも上半身裸の「裸保育」を採用する日本の保育園
冬の寒い日に、千葉県船橋市にある「あすなろ保育園」を訪ねると、驚くべきことに子供たちが上半身裸、下半身は半ズボンだけという姿で遊びまわっている姿を目にした。コートを着ても寒いくらいの天気であるにもかかわらず、子供たちは笑顔。そう、同保育園は「裸保育」という独特の教育法を取り入れているのだ。「裸保育」に関しては、日本の多くの専門家の間で今なお、論議が交わされている。生命時報が報じた。
息子2人を同保育園に預けている遠藤さんによると、冬の一番寒い時でも、子供たちは上半身裸。毎朝、9時50分から、先生と一緒に運動場を30分走っている。子供の年齢により、走る距離も変わる。例えば、3歳の子供なら400-800メートル。5歳の子供なら1200-2000メートル。その後、各教室に戻っても上半身は裸のまま。また、年中、年長児は週1回プール(冬は温水)に入る。午後は、3才児はかけ算、4才児は論語、5才児は日本文学の暗誦などもしている。遠藤さんは「初めは少し心配だったけど、今はもう慣れた。子供も、ずっと元気で、風邪もほとんどひかない。今は、安心している」と述べた。
「裸保育」は1981年、当時信用金庫職員だった平井謙次さんが、中学生の頃から心臓病を患い治療目的で薄着や冷水浴やヨガなどを行って効果があったため、真冬でも裸など耐寒訓練を主体に、精神面や運動面を重視した教育をするために「太陽保育園」(和歌山県)を創園したのが始まりとされている。同保育園には、「裸・裸足保育や厳しい鍛錬への理解」、「風邪や喘息や38度以上の高熱などの病気(おたふく風邪や伝染病などを除く)など体調が悪くても休ませないで通わせて、裸保育で健康な園児と同じ活動をしなければならない」、「裸保育などで健康障害が発生しても保育園側では保証しない」、「厳しい鍛錬・体罰の許容」など厳しい入園条件がある。このような教育方針に、多くの保護者がしり込みするのも事実だが、平井さんは今でもこの教育方針を貫いている。
「あすなろ保育園」の教育方針の中には、「裸・はだし保育の日常化により人間に本来備わっている免疫力を引き出すとともに、忍耐力も身につきます。裸保育は強制ではありませんが、徐々に慣らしていくカリキュラムを組んでいるため、辛くはありません」という一文がある。そして、子供により適切なカリキュラムを組むため、「順天堂大学から体育専門家を招へいし指導にあたっています」とし、「裸保育」を科学的に進めており、「虐待」では決してないことを強調している。
平井さんはこれまで、「太陽を食べる子供たち--ぼくらは裸で雪合戦ができる」など数々の著作を出版し、「裸保育」のメリットを伝えている。そして、徐々に社会や保護者の賛同を獲得し、同教育方針を取り入れる保育園が日本全国で増えている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年1月14日