|
ネット上の有名人だった「秦火火」こと秦志暉容疑者 |
ネット上におけるデマ拡散などの犯罪が相次ぐ中、中国公安部は一般市民からの通報を基に全国の公安機関を動員して特別取締り活動を行い、ネットにおける組織的なデマ流布などの違法犯罪を集中的に取り締まっている。新華網が伝えた。
北京警察当局はこのほど、インターネット上で故意にデマを捏造・流布し、他人の名誉を棄損し、不当に利益を得ていた企業・北京爾瑪互動営銷策劃有限公司(以下、爾瑪公司)を摘発し、秦志暉容疑者(ハンドルネーム「秦火火」、30歳男性、湖南省衡南県香花村出身、高卒、爾瑪公司元従業員)、楊秀宇容疑者(ハンドルネーム「立二拆四」、40歳男性、吉林省白山市七道江鎮出身、爾瑪公司創業者)、および爾瑪公司の職員4人を逮捕した。
少し前、中国人民解放軍の模範兵とされる雷鋒のイメージを著しく損なう情報がネット上で急速に広まり、多くのネットユーザーが北京公安機関に通報し、デマの出所を徹底的に調査するよう求めた。北京警察当局が詳細な調査を行った結果、爾瑪公司(秦容疑者と楊容疑者が主犯格)がネット上で事件を捏造し、故意にデマを流し、他人の名誉を棄損し、暴利をむさぼっていたことを突き止めた。
調査によると、秦容疑者と楊容疑者は、より高額の利益を得るためにネット上での知名度と影響力を高めようと、一連のネット事件を捏造してフォロワーを集め、瞬く間に有名人となった。
例えば2011年7月23日の高速鉄道事故の際、「中国政府は外国籍乗客への補償金として2億元もの大金を支払った」とするデマを流布した。このコメントは投稿から2時間で1万2千回転送され、人々の政府に対する不満をあおった。また、道徳の模範である雷鋒が「実は贅沢な生活を送っていた」との噂を捏造し、「雷鋒の模範的イメージは全て国家によって作られた物」とのデマを流した。さらには、中国赤十字会の商業総経理を名乗る郭美美が自らの贅沢な生活をネットでさらした事件に乗っかり、「一部の地方公務員が、赤十字会への献金を強制されていた」とするデマを流し、中国の慈善救済制度を中傷した。このほかにも「中国身体障害者連合会の張主席は日本国籍」との噂を捏造するなど、軍事専門家やベテラン記者、有名人、一般人を攻撃対象にありもしない内容を捏造し、中傷を行った。
[1] [2]