石家荘の乳児院、過去2年で孤児の赤ん坊170人受入
小部屋の中には、換気扇、べビーベッド、エアコン、保育器、遠赤外線警報装置などが備わっており、入口の上部は、風船や星やヒマワリの可愛いイラストで飾られ、温かい雰囲気に包まれている--。ここは2年前に中国で初めて設立された乳児院「嬰児安全島」だ。同乳児院は、河北省石家庄市社会福祉院の表門南側にあり、表門から5メートルも離れていない。2011年6月1日から現在までの2年あまりの間に、親に棄てられた赤ん坊170人がこの乳児院に預けられた。彼らのほとんどが身体に障害を持っている。雨、雪、寒さ・暑さ、稲光から彼らを守り、小動物に噛まれて怪我をすることなど2度と起こらないよう、ヒューマニズムの立場から乳児遺棄問題の解決が図られた。中国民生部は今年7月末に通知を発表し、石家荘の講じた措置と得られた成果を総括し、「嬰児安全島」の試行を全国規模で展開するよう各地に求めた。北京日報が報じた。
現在、河北省内の各区・市には「嬰児安全島」が設立されている。河北省民政庁は、各地の実情に応じ、「嬰児安全島」を設立し、棄てられた赤ん坊を受け入れるよう、各県に求めた。民政部は、石家荘の措置について、「棄て子は、古今東西どこにでも存在してきた社会現象だ。乳児の棄て子をすぐに発見し、適切な対応策を取ることは、政府と社会の共通責任である。河北省石家庄市社会福祉院は、全国初の『嬰児安全島』を設立し、棄て子に素早く愛の手を差し伸べ、彼らの生命と権益の保護に関し大きな役割を果たした」と高く評価した。民生部弁公室は今年7月26日、各地に通知を出し、各地の実情に応じて「嬰児安全島」の試行をスタートするよう求めた。現時点で、天津市・雲南省昆明市・内蒙古(内モンゴル)自治区ウランチャブ(烏蘭察布)市、福建省三明市の各地に「嬰児安全島」が設立された。また、北京や上海でも、設立に向けた論証作業が進められている。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年9月16日