北京市人民代表大会が公共交通の料金調整を提案
北京市人民代表大会(市人大)財経委員会はこのほど、北京の2014年市級財政予算草案の初歩審査を行った。北京の公共交通への補助金が年々拡大している問題に対して、市人大は市政府が公共交通の価格設定を調整するよう提案した。京華時報が伝えた。
北京市の地下鉄は2007年に3元から2元に引き下げられたが、新路線の増加や利用者数の急増にともない毎年の政府補助金の負担も拡大している。データによると、2010年の北京の公共交通補助金は128億元、2011年は156億9000万元、2012年は175億元となっており、2013年は180億元以上に達する見通しで、今後も更に拡大すると見られる。
市人大の都市建設・環境保護委員会は、現在の財政収入の伸び幅の低下や財政支出の大きな圧力をふまえ、低額の利用料金と財政補助を続けるなら負担が拡大を続け、維持するのは難しいため、市政府は公共交通の財政補助を科学的、合理的に見直し、公共交通の価格制定メカニズムを調整、改善し、その公益性と同時に運営コストを適度に反映させ、財政面での圧力を引下げ、公共交通のサービスシステムの引き上げの方に財政投入をより投入すべきだと提案した。
専門家「公共交通の階梯式利用料金は国際的な慣例」
中国道路運輸協会の王麗梅秘書長によると、国際的に見て公共交通で階梯式の利用料金を採用するのは通例となっており、利用料金が長いほど料金が高くなるのは公平なことだ。これまで北京市政府は公共交通の発展のために優待的な利用料金を採用してきたが、公共交通の発展にともない財政圧力も年々拡大している。このため、公共交通の価格を適度に調整すべきだ。階梯式の利用料金は駅や区間ごとに料金を計算する方法だが、価格制定で参考にすべき要素は多く、財政部門や交通部門が詳細に試算する必要がある。
交通の専門家、徐康明氏によると、公共交通の利用料金調整の是非については各方面の利益を鑑みる必要がある。政府の財政負担応力だけを考えて持続の可否を決めるのではなく、低収入の一般大衆の交通費の負担拡大を招かないかどうかも考慮する必要がある。一般的に計算して、交通費は低収入者の支出の10%を上回るべきではない。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年12月5日