国務院弁公庁は10日、「中国の食物・栄養発展綱要(2014―2020年)」を発表した(以下、「綱要」と略)。「綱要」には、効果的な食物供給の保障、食物構造の合理化、国民の栄養状態の改善強化に立脚した、2020年までの中国の食物・栄養発展を描いた新たな青写真が示されている。人民日報が報じた。
今回発表された「綱要」は、「1990年代中国の食物構造改革と発展綱要」と「中国の食物・栄養発展綱要(2001―2010年)」に続き、食物・栄養発展をめぐり中国政府が制定した3番目の綱要となった。「綱要」では、2020年までの食物・栄養発展目標が明確に示されている。「食物の生産」「食品加工業の発展」「食物の消費」「栄養成分の摂取」「栄養不足から生じる疾病コントロール」という5つの分野について、評価可能な21項目の具体的な指標が定められた。その一部の内容は以下の通り。
・全国の食糧生産量を5億5千万トンを上回るレベルで安定させる。
・全国の食品工業増加値成長率は年10%以上のレベルを維持する。
・国民1人当たりのエネルギー摂取量を一日2200―2300キロカロリーする。
・全国の5歳以下児童の成長障害率を7%以下、全国民の貧血率を10%以下にそれぞれ抑える。
・国民の過体重率、肥満率、コレステロール値異常率の増加スピードを大幅に減速させる。
・2020年までに、全国国民1人当たりの年間消費量は、穀物135キログラム、食用植物油12キログラム、豆類13キログラム、肉類29キログラム、卵類16キログラム、乳類36キログラム、水産物18キログラム、野菜140キログラム、果物60キログラムとする。
「綱要」では、これらの目標の順調な実現を目指し、食物・栄養発展における「数量面での保障・品質面での保障・栄養改善」という3つのキーポイントに焦点を当て、全体的局面に関する以下3項目の重要任務が打ち出された。
1)安定的供給、効率の高い運行、効果的な管理コントロール体制を備えた食物の数量保障システムを構築する
2)健全な基準、十分に整った体系、行き届いた管理コントロール体制を備えた食物の品質保障システムを構築する
3)定期的モニタリング、分類別指導、消費誘導を実現させる国民栄養改善システムを構築する