2014年2月21日  
 

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紙メディアのモバイル化は時代の流れ

 2014年02月21日17:11
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 2013年12月の時点で、中国で携帯を利用したネットユーザーは5億人に達し、12年末より8009万人増加した。また、ネットユーザーのうち、携帯利用者が占める割合も、12年年末の74.5%から81.0%に上昇した。このように、ネット市場がパソコンからモバイル端末に移行している現在、紙メディアは生き残りをかけた厳しい戦いを余儀なくされている。

 インターネット発展の初期段階でも、従来の紙メディアがポータルサイト開設への移行を迫られた。そして現在、ポータルサイトや紙メディアはモバイル化のスタートラインに立たされている。現在、中国の各新聞・雑誌はその優位性を十分に活用しており、影響力ある一部の新聞・雑誌は、先進国並みのモバイル化を進めている。そして、「中国産」である微博(ウェイボー)や微信(ウィーチャット)は多くの利用者を抱え、微信に至っては海外でも利用者を伸ばすなど、メディアにグローバル化されたプラットホームを提供している。

 しかし、統計結果やランキングを分析してみると、中国の紙メディアのモバイル化には課題も残っている。武漢大学(湖北省)信息管理学院、新聞・伝播学院の沈陽・教授は、「現在、中国の紙メディアには、モバイル化の『格差』が生じている。『ゲートキーパー』も十分な役割を果たせておらず、表題が注目を集めるという状態。また、デマなどの情報も侵入しやすく、利益を確保する方法も定まっていない。『微信』と『微博』の独占状態も解決が急務な問題」と指摘している。

 コピーや盗作の横行といった問題に関して、沈教授は、「海外の経験を模範にし、著作権の保護という問題を絶対に解決しなければならない。質の高いコンテンツを作り出すため、良いモバイル商品の知的財産権保護を強化しなければならない」との見方を示している。

 各紙メディアは自身の発行量や規模、経済的実力などに基づいて、的を絞ったモバイル化を進めなければならない。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やソーシャルメディア、モバイルメディアなどが台頭するにつれ、従来のメディアは、できるだけ早く安定したモバイル化の方向を定めることが重要だ。専門チームの育成も重要で、モバイル化の発展が安定期に入ってからでは、大きなコスト負担を抱えることになる。

 沈教授は、「省級の共産党委員会の機関紙の中には、まだ微博の公式アカウントを開設していない所もある。中国全土のメディアがそこで連携して世論を把握している時に、この点で遅れを取れば、ソーシャルメディアの発展について行くことができない」と指摘し、「この点で遅れているなら、微博や微信の公式アカウント開設、ニュース配信などの分野に進出できる。方向性がはっきりし、基礎が築けているならアプリを自主開発することもできる。ただ、一定のリスクも抱えることになる」との見方を示している。

 モバイルへの移行は、紙メディアにとって、課題であると時に、チャンスでもある。ポータルサイトの膨大なユーザーやインターネット技術といったメリット、紙メディアが長年かけて作り上げてきたブランド力、培ってきたコンテンツ制作力などを活かすことができるのだ。沈教授は、「いかに優位性を発揮し、長所を伸ばして短所をカバーするか、そしてモバイル化をいかに急速に進められるかが、新メディアと従来のメディアの勝負を分ける。モバイル化への移行は時代の流れで、紙メディアはモバイルメディアプラットホームを活用するべき。そして、ビックデータの運用を重視し、その優位性を存分に発揮し、コンテンツを豊富にすることで、明るい未来を確保しなければならない」と提案している。(編集KN)
 
 「人民網日本語版」2014年2月21日

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