マレーシアのナジブ首相は24日夜、「MH370便は、インド洋南部の海域で墜落した」との結論を発表した。「同機がインド洋南部の方向に向かった理由は?」「ハイジャックされた可能性は?」「燃料切れの可能性から、同機がインド洋南部に向かったという選択は、自殺行為を意味するのか?」などの疑問について、徹底的な検討を試みた。京華時報が伝えた。
1. MH370便がインド洋南部に向かった理由は?
――砂漠を目指していた
海軍軍事学術研究所の張軍社氏は、「MH370便は、オーストラリア西部の砂漠地帯すなわちパース一帯、あるいはインド洋上の無人島に向かっていた可能性が高い。燃料切れ、ナビゲーターの故障、妥当な着陸地点が見つからなかった、などの理由で、目的地から遠く離れ、インド洋南部で墜落したと見られる」と指摘した。
雑誌「航空知識」の王亜男・編集主幹は、「マレーシア政府の見解は、英航空事故調査局(AAIB)の綿密な分析にもとづくものだ。基本的な根拠となったのは、人工衛星が6回にわたって捉えたMH370便の信号で、それらの信号によると、同機の飛行ルートは円弧を辿り、最終的に北へ向かう可能性は無くなった。だが、具体的にどのような分析が行われたのか、詳しいことは公開されていない」と話した。
2.ハイジャックされた可能性は?
――ハイジャックとほぼ断定可能
王氏は「ハイジャックされたとほぼ断定できる。ただし、ハイジャック犯がクルーなのか第三者なのかは特定できない」との見方を示した。
張氏は、「MH370便が墜落した原因は、まだ解明できていない。だが、現状から見て、同機が応答機のスイッチを切り、通信システムを停止させたことや、爆発した痕跡がいまだに見つかっていないことから、人が原因である可能性は排除できない。今のところ、操縦士あるいは搭乗していた他者が、同機をハイジャックしてインド洋南部に向かったという可能性が高い」と指摘した。