個性化目立つ結婚式の「引出物」　手作りビスケットや宝くじが人気

新郎新婦が心を込めて手作りしたビスケットの引出物

　結婚式に参列した招待客が受け取る「引出物」が、定番の「タバコ」や「喜糖（ウェディングキャンディ）」ではなくなり、工夫を凝らした「プチ・プレゼント」だったら、どう思うだろう？　5月の婚礼シーズンを目前に控え、結婚式の「引出物」販売もピーク期に突入した。従来とは異なり、いまどきの「引出物」の中には、工夫を凝らしたアイディア満載の品物が登場、注目を浴びている。中国寧波網が伝えた。
　
　沈さん（女性）は、5月下旬に結婚を控えている。ここ数日、「引出物」を求めて彼女が出かけた場所は、タバコ・酒の卸売市場ではなく、何と書店だった。「結婚式当日、披露宴に招待したお客様420人に、本をプレゼントするつもり。健康指南本、青春小説、児童書など、幅広い年代の人々に気に入ってもらえる本を選んだ」と彼女はこっそり打ち明けてくれた。

　現在の結婚主流群である「1985年以降生まれ」は、「タバコ」「喜糖」「喜酒」など定番の引出物には、もはやこだわらない。その代わりに、良い記念となり、実用的で見た目にも美しく、かつアイディア溢れるプチ・プレゼントを選ぶ傾向にある。価格は50元から100元（約820円から1640円）が一般的だ。

　今年に入り、ユニークな各種各様の「引出物」が結婚式の会場に登場するようになった。手作りビスケットや手作り石鹸などのハンドメイド、「甘さ」を強調した、パッケージに入った蜂蜜や箱入りチョコレート。このほか、実用的な書籍やSPAチケット、鑑賞性が高い流行の観葉植物や多肉植物など。ウェディング・プランナーを長年務めている楊雲さんは、次のようなエピソードを紹介してくれた。

　最も印象深かったのは、先月行われた結婚式だ。新郎新婦は、当たりがその場ですぐにわかる「スクラッチくじ」を来賓全員に配った。このサプライズに、会場全体が大いに盛り上がっただけではなく、ゲストに対する新郎新婦の感謝の気持ちが良く表現されていた。式に出席した人々は、幸せな気持ちと共に、幸運と愛も十分に味わうことができた。

　生活レベルが向上し、健康や環境保護に対する人々の意識が向上するにつれ、結婚式の引出物の内容や種類はますます豊富になってくる。寧波ブライダル業協会の関係者は、これについて、「ユニークな引出物は、若者世代が結婚に個性を追求する中での一種の表現方式であり、社会・文明の進歩や人間性重視を反映している」との見方を示した。（編集KM）

　「人民網日本語版」2014年4月21日