ニューヨークの春オークションは終盤に入り、クライマックスを迎えている。クロード・モネの名画「睡蓮」も6日、予想をやや下回る落札価格で決着がつき、ある中国人バイヤーが2400万ドル(手数料込で2700万ドル=約27億4500万円)で落札した。
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙(電子版)の8日付報道によると、この作品は、モネの有名な「睡蓮」シリーズの一枚で、落札額は最低でも2500万ドル(手数料含まず)と予想されていた。この絵は、過去80年間ずっと、個人収集家が所蔵していた。
オークション終了後、オークションハウス(競売会社)として世界的に有名な「クリスティーズ」の専門家であるBrook Lamprey氏は、「モネの作品の中で、コレクター達は、縦物より横物を好む傾向がある。横物の絵の方が、ソファの後方に掛ける場合に収まりが良いのだろう。 今回のオークションに出品された『睡蓮』は縦物だった」と指摘した。
クリスティーズは6日、総額2億8590万ドル(約290億5600万円)相当の印象派アートとモダンアートをオークションに出したという。
クリスティーズがオークションを開催したロックフェラーセンターの会場は、来場者でごった返した。だが、極めて高額なオークション品数点は、入札する人が明らかに少なかった。取引担当者は、「印象派作品やモダンアート、特に、美術館に所蔵される価値まであるとは思えない作品の価格は跳ね上がる一方だ。入札者の数が少ないのは、バイヤーが購入を躊躇しているサインだといえる」と指摘した。
中国と日本のバイヤーは、依然注目されている。彼らは、ピエール=オーギュスト・ルノワール、ヴァシリー・カンディンスキー、マルク・シャガール、パブロ・ピカソなどの作品を落札した。イスラエル人のコレクターの購買力もなかなかのもので、ピカソとシャガールの作品を競り落とした。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年5月9日