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通貨安で日韓企業が戦いのリングに (3)

 中国自動車メーカーの多くが海外の重点市場で生産拠点の投資や建設を行い、為替レートの変動に対応しており、たとえば奇瑞はブラジルに工場を建設し、吉利はエジプトに工場を建設するほか、中長期的にはブラジル、インド、イランでの建設も検討しているという。

 ▽家電産業 韓国企業が発展も日系企業になお実力

 ある韓国の家電メーカーの上層部によると、韓国が世界的な金融緩和の波に乗ったことは、「われわれのコスト競争力上昇にとってメリットになる可能性があるが、今はまだ緩和の規模をみるべきときで、具体的な影響がどのくらいあるかは評価していない」という。韓国企業と日本企業はグローバル市場において直接のライバルであり、相互の市場における位置づけや市場の重複度は高く、円安が続けば、韓国の家電メーカーにとっても圧力になることは確実だという。

 調査会社ディスプレイサーチ中国エリアの張兵研究総監によると、通貨安は輸出型企業にとってより好材料となる。日本に比べ、韓国の緩和政策は韓国企業にとってより大きな好材料となる。日本はディスプレーの生産ラインの多くを海外移転させたが、韓国は今でも輸出型の市場だからだという。

 過去数年間、ウォンは全体として値下がりし、このため韓国ブランドが国際市場で発展し、日系ブランドから多くの市場シェアを奪った。

 ディスプレイサーチが提供したデータによると、昨年の世界の薄型テレビ営業収入のトップ2社はともに韓国企業のサムスンとLGで、サムスンは27.7%、LGは15%を占めた。ソニー、パナソニック、シャープがこの後に続いたが、市場シェアは合わせて6%に低下した。

 産業ウォッチャーの羅清啓氏によると、日本企業は最近「起死回生」の動きをみせており、韓国企業にかかる圧力が倍増している。このため日本と韓国の間で新たな「緩和競争」が起きているという。

 ▽中国企業はなお傍観者

 中国家電メーカーについていえば、現在の世界市場で積極的な動きを多々みせているが、日韓企業との間には依然として大きな開きがある。アナリストの劉歩塵氏の指摘によると、中国企業は日韓がPK合戦を繰り広げる中でいまだに「傍観者」の役割を演じていることが多い。中国企業は技術の飛躍とブランドの向上に長い時間をかけなければ、この戦いに参入する資格は得られないという。

 張総監は、「人がうまくいけば、こちらがうまくいかないのは当然のことだ」と話す。ウォン安は中国企業の製品輸出にとって一定の圧力となることが予想されるという。

 TCL集団の李東生董事長(会長)が先に指摘したように、TCLのテレビは世界で売上上位3位に入るが、「トップ3」から「3強」に発展するにはまだ長い道のりを歩かなければならない。将来的には日本企業を追い越し、韓国企業との戦いのリングに上がらなくてはならないという(編集KS)

 「人民網日本語版」2013年4月19日

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