中国の入学消費シーズン 貧富の差が浮き彫りに (2)
「学費は支払えるがグッズが整えられない」、「一人が入学すれば、一家が飢餓に苦しむ」など、保護者はネット上で入学消費の高騰に恨みを漏らしている。しかしながら、数万元の投資で入学のハードルを飛び越えても、保護者の大学生に対する「扶養」は始まったばかりなのだ。
◆お金がなければ恋愛できない
学生の節約意識を高め、理性ある消費を促すため、浙江大学寧波理工学院は今年、新入生の保護者宛の手紙の中で、大学生の生活費に対する「毎月600元(約9600円)、多くても800−1000元(約1万2800−1万6000円)以内」という「学校指導価格」を示した。しかしこの情報が伝わると、学生からダメ出しの声が相次いだ。
議論がやまぬ中、今度は新入生の入学手続き日に、「大学生のうちに、成功と失敗に関わらず、少なくとも1度は恋愛すべきだ」という標語が同校の宣伝板に現れた。これを見た学生は、一気に不満の声を高めた。「毎月600元で恋愛なんかできるか」、「なんとか衣食を維持できてこそ、真実の愛といえるのでは」
「大学生の恋愛費」に関するリストが入学シーズンにネット上で大流行している。この詳細な消費リストは、「数万元の余裕がなければ、軽率に恋愛すべきではない」という結論を導き出した。
5000人余りが参加したある調査によると、回答者の8割弱は大学生の毎月の生活費について、「1000元以上」を選択した。取材と調査の結果、「毎月の生活費は1000元以上」が、大学生から幅広く支持を集めていることが明らかになった。恋愛、パーティー、旅行、ネット通販などの項目もまた、より多くの大学生に「必要な出費」とされるようになった。
◆キャンパス内の貧富の差