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更新時間:15:35 Feb 09 2009

減税と賃金アップで消費刺激を

 世界金融危機は現在、中国経済の複雑性をさらに深めようとしている。過去の経済危機では、特定産業内で減産や価格制限を行ったり、特定分野の産業化で経済成長のポイントを作ったり、輸出の増加で経済の減速に対応したりという措置が取られてきた。だが今回の危機は、このような措置では対応しきれない。我々が求められているのは、さまざまな要素が複雑にからみあい、数量と程度を科学的にうまく把握しなければならない新たな処方箋、国内住民の消費拡大である。「京華時報」が伝えた。

 国内住民の消費をどのように拡大すればいいのか。その答えとは、就業を増加させ、低所得者に減税や賃金増加の措置を取ることだ。

 政治経済学の基本的原理によると、経済危機の本質は生産過剰だ。健全な経済体では、生産と消費はほぼ平衡を保っている。人間の体でも、骨格や筋肉の成長にはたくさんの栄養を取らなければならないが、消化系統や排泄系統も栄養摂取量と見合った働きをする必要がある。中国の貯蓄の過剰に対する欧米の非難が話題となった。これらの非難は礼に欠け、自らの失敗を他人に転嫁するものとも思える。我々もこれに対しては断固として反対する。だが我々が理解しなければならないのは、米国の症状が消費過剰の引き起こした深刻な「脱水状態」だとすれば、中国の症状は貿易不振による「腹部膨張」だと言えるということだ。世界が直面している金融危機が同一のものであるにもかかわらず、両国の問題の性質は全く異なっている。

 グローバル貿易や投資流動性の増加と賃金増加の減速から、中国ではここ数年、世界各国と同様、生産コストが労働力から資本に傾斜していた。中国の賃金総額がGDPに占める割合はわずか40%前後。企業の競争力が高まる一方、労働者の可処分所得は下降する傾向にある。その結果、中国の消費がGDPに占める割合は90年代中期の45%前後から現在は約35%にまで下がった。消費能力の低下はさらに悪化する可能性がある。金融危機の打撃を受け、農民工(出稼ぎ労働者)2000万人が新たな失業者となっている。低所得者やその家族はどうやって消費を増加させるのか。政府はこれに対し、一連のプランを打ち出したが、その中心となる考え方は、「就業を増加させ、内需を牽引(けんいん)する」ことだった。4兆元の投資計画や産業振興計画などの措置の主要な作用は「消化を助ける」ということ。つまり、就職を増やし、企業の生産能力を消化することだ。

 最近の報道によると、関連部門は現在、個人所得税への突っ込んだ改革を準備している。その目標は、「分類」と「総合」を結びつけた個人所得税制を構築すること。個人所得税の課税起点を引き上げるといったシンプルな調整にとどまらない改革となる見込みだ。個人所得税改革は低所得者層にとっては税負担の軽減であり、民心を得た改革となることは間違いない。社会のほとんどを占める低所得者の負担を軽減してこそ、人々の消費能力を向上させることができるからだ。だが減税の力には限りがあり、政府には2つの分野での措置を取ることが期待されている。まず、社会保障ネットワークによるリスク回避能力を向上させること。次に、一般従業員の賃金を増加させること。消費不足という問題を根本的に解決するにはこの2分野の措置が不可欠だ。(編集MA)

 「人民網日本語版」2009年2月9日

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