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危機脱出へ、日本に3つの「奥の手」

 日本はいつ危機を脱するのだろうか。それは日本が取る措置だけでなく、米国など他国の経済回復状況をみなければならず、不確定要因も多い。とはいえ日本経済そのものの状況をみると、今後3つの方面で措置を取る可能性があり、いずれも中国にとって参考にする価値のあるものだといえる。「環球時報」が伝えた。

 各措置の主な内容は次の通り。

 (1)危機が去った後の日本は、今回の危機を招いた重要な要因である需給構造の調整を一層進める可能性がある。

 日本のような国情と歴史的な要因により外向型の経済国となることを決定づけられた国にとって、内需の拡大が1980年代以来の経済面での長期的な課題だった。製造業の企業を多数擁する日本は、価値を創造するチェーンの中で市場ニーズを最も重要な部分に置き、あらゆる手段を用いて開発に向けたさまざまな措置を取るとみられる。今回の危機に際して、雇用構造の調整により生み出された膨大な非正規雇用者と派遣労働者とが日本社会を二極分化させており、このことが内需問題の解決において直面しなければならない課題になるものと予想される。同時に、海外市場でのニーズ拡大に際して、企業と政府は市場の多様化戦略推進に全力で取り組み、局部的な市場におけるニーズの急落という打撃を緩和すべく努力するとみられる。たとえば低価格の小型乗用車市場といったこれまで放置してきた分野で開発などを進めるとみられる。

 (2)危機が過ぎ去った後、リスクの回避と継続的利益の追求というニーズに基づき、日本は製造業産業内部とその国際産業チェーンについて、新たな調整や資源配分を行う可能性がある。産業内部および企業内部の構造改革と業務再編は、製造業企業が苦境を脱し、総合的な競争力を高めるためによく採用する手段だ。これまでの危機と今回の危機に際しては、多くの企業がこのような手段を採用してきた。たとえばパイオニア社は赤字続きのテレビ事業から撤退し、ディスク関連の合弁会社設立を検討している。日立金属とその子会社は金属の表面処理業務で統合を実施し、両社の技術力を結集して事業効率の向上をはかった。より注目すべき点は、日本企業が国際生産チェーンの調整も行う可能性があることだ。

 2008年に日本が実施した多国籍製造業企業に対するアンケート調査によると、これらの企業が中国やインドなどで投資を行う場合に考慮する点は、市場の将来性が引き続き第1位ではあったが、両国の人材市場をあげる企業の割合が高まっており、優れた人材を擁する人材市場を重視する企業がますます増えていることがわかる。これからの企業投資はこうした条件を備えた国に移っていくことが予想される。

 (3)危機が過ぎ去った後に現れる最も重要な変化は、製造業企業が革新に向けて大きな発展を遂げることだと考えられる。これまでの日本は危機に対処するにも、製造業の自主的な発展を実現するにも、長所を生かし短所をカバーする上でも、革新という武器に頼ってきた。技術革新の勢いと日本特有の組織的な革新の実践を通じて、国際的な競争力を高めてきた。いいかえれば、日本の経済発展は革新と歩調を合わせてきたということだ。現在、危機による深刻なダメージに直面しているが、日本の製造業企業は積極的な革新を通じて危機を脱する出口を探し求めている。

 ソニーや東レが新製品や新技術の開発を進めているほか、東芝などの半導体メーカーも技術力を集結してフラッシュメモリドライブ(SSD)の開発に取り組んでおり、大容量のフラッシュメモリ新製品を打ち出している。またトヨタなどの自動車メーカーは今後の業界での競争力を決定する電力電子技術、通信接続技術、新世代交通システムなどに前向きだ。

 このたびの世界的な危機にうち勝つには、さまざまな調整と努力が必要だが、革新を進めなければ日本企業には出口はない。(編集KS)

 (筆者の李毅氏は中国社会科学院(社会科学アカデミー)世界経済・政治研究所の研究者)

 「人民網日本語版」2009年5月22日

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