中米戦略・経済対話、3つの注目点
27日から28日まで開かれる中国と米国との戦略・経済対話には、いくつかの注目点がある。「中国新聞網」が伝えた。
第一の注目点は、中国とオバマ政府との戦略・経済対話は今回が初めてだということ。中国と米国が戦略・経済対話というメカニズムを作ることは、胡錦濤主席とオバマ大統領が今年4月にロンドンで行った会談で達成された重要な共通認識だ。オバマ政権が誕生した今年1月以来、中国と米国は双方の共同努力を通じ、多くの分野での交流と協力で新たな進展をあげた。両国関係は、穏やかな移行を実現し、良好な発展を維持した。両国はこの間、ハイレベル交流と級別協議を重ね、国際金融危機への対応で密接な協調・協力を行い、朝鮮核問題やイラン核問題、南アジア情勢、中東情勢など国際と地域のトピック、エネルギー安全保障や気候変動などグローバルな問題について効果的な話し合いと歩調合わせを進めてきた。これらは、中米戦略・経済対話がよいスタートを切るための良好な雰囲気を作り出した
第二の注目点は、中米間の戦略対話と戦略経済対話が初めて、同一の対話の枠組み下で行われるということだ。「戦略対話」と「戦略・経済対話」の二つはこれまで、60余りにおよぶ中米間の協議メカニズムのうち、最も重要な二国間交流の場となってきた。戦略対話は05年8月から08年12月までに6回、戦略経済対話は06年12月から08年12月までに5回開かれている。今回初会合が開かれる「中米戦略・経済対話」は、これまでの戦略対話と戦略経済対話をいっしょにするものであり、両国の協力を新たなレベルに押し上げるものとなる。この新たな対話メカニズムは、両者をただ足しただけのものではなく、より広いトピックを取り上げていくことになる。中米間の協力が、両国間の議題から多角的な議題へと移行していることを示している。
第三の注目点は、対話のレベルが閣僚級から内閣級へと引き上げられたこと。ブッシュ政府とは異なり、オバマ政府は中国を「責任あるステークホルダー」とし、「グローバルな責任」を負担するよう中国に求めている。中国と米国は、世界的な指導力を持った勢力だ。中米双方は、二国間問題で協力を強めるだけでなく、地域と世界の問題についても協力を強めなければならない。オバマ政府は対話への重視を示すため、対話のレベルを閣僚級から内閣級に改めた。また米国側は対話開始前、話し合いの準備をするために高官数人を中国に次々と派遣している。このことからも、今回の対話に対するオバマ政府の期待がうかがえる。(編集MA)
「人民網日本語版」2009年7月27日