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トヨタ自動車のリコール問題が示唆するもの

 トヨタ自動車のリコール問題が起こした波風は、大きなうねりとなって全世界の自動車市場を巻き込んでいる。リコール(無料の回収・修理)の対象となったのはフロアマットやアクセルペダル、ブレーキペダルなど自動車の重要部品、リコール台数は約850万台と、その衝撃の大きさは過去に例がない。「新華網」が伝えた。

 3月1日、トヨタ自動車は、エンジン用のゴムホースにオイル漏れの恐れがあるとして、米国市場で販売されている数車種、計約93万4千台をリコールすることを発表した。なぜトヨタ車に欠陥が相次いでいるのか、今回のリコール問題は世界の自動車市場の構図にどのような影響をもたらすか、その他の自動車メーカーに何を示唆しているのか、などの問題について、新華社の海外特派員が各分野の専門家に取材を行った。

 ▽リコール問題の原因

 米投資銀行Dresner PartnersのRichard Watridge国際最高経営責任者(CEO)は「これはある意味、文化の衝突と言える。国際的な大企業は文化の異なる土地で、どのように対処していくかを知る必要がある。トヨタの今回の失敗は、日本企業の古いやり方に起因する。欧米企業は問題を直ちに公開し、果たすべき責任を負うが、日本の古いやり方は扉を閉ざし、問題を内部で片付けてしまう」、とトヨタの企業体質に潜む問題を指摘する。

 日本経済新聞の中山淳史・編集委員は「米国は今回のリコール問題を利用して、企業と国家の対立を生み出そうとしている」、と米国側のもくろみに言及。「米国の自動車製造業の象徴であったゼネラルモーターズが破産法を申請した今、このようなやり方は米国の国益に合致する」という。

 韓国科学技術研究院機械工学部の白忠植教授は「規模の拡大を過度に追い求めたことによる品質管理の不備がトヨタ危機の主な原因」と指摘。さらに、品質管理の不備を招いた具体的要因として、(1)トヨタの海外生産拠点がこの10年で17カ所増え、海外の生産台数が約2倍になったこと、(2)コスト削減のため、規模の優位性を生かし、部品の仕入れ価格を抑えたことを挙げた。

 ドイツ・ベルリン工業大学自動車技術研究所の技術者(プロジェクトリーダー)秦玉学氏は「品質問題の原因は本を正せば、製品検査の段階にある」と分析。その理由を「検査過程は製品に対する企業の責任感が最も端的に現れるからだ」としている。「この過程に対する労力というのは、消費者に最も伝わりにくい。そのため、ブランドの確立を目指す段階では、製品検査にも心血を注ぐが、一度有名になってしまうと、巨額の利潤に目がくらみ、目に見えない部分をおろそかにする企業が出てくる」、と技術者の視点からリコール問題の原因を読み解いた。

 フランス社会科学高等研究のセバスチャン教授は「これはマージナル化しやすいシステムが関わっており、スムーズな情報の流れが必要とだった」と指摘する。「このシステムは企業の就業、管理、融資など、さまざまな面がいずれも安定した状態でなければ、機能しない。トヨタはこの面で問題が相次いだ。非正規社員が日増しに数を増し、米国市場への依存を深めていったことにより、父権制による管理モデルがグローバル化を志向する管理モデルに取って代わられたのだ」。

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