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贅沢品消費世界一の看板はまだ要らない

 中国社会科学院などの機関がこのほど発表した「商業青書:中国商業発展報告(2009-2010)」によると、中国は昨年、贅沢品の消費額で初めて米国を抜き、世界2位の贅沢品消費国となった。5年後には消費額が世界一になる見込みといい、こうした情報が各界の注目を集めている。「国際金融報」が伝えた。

 ぜいたく品には少なくとも「高品質」、「高価」、「必要ではないもの」といった概念が含まれる。中国人の意識では、「どん欲」「金遣いが荒い」「浪費」といったイメージがより近い。一部の人の「目がくらむような消費」によってもたらされた「世界2位」が、「先に豊かになった人が後から来る人を豊かに」し、所得分配格差を縮小し、社会の調和の取れた進歩を促進する上で、非常に積極的な意義をもつといった考え方は再考したほうがよい。

 およそ30年前、計画経済モデルの下で中国社会の生産力水準は全体的に低く、社会を構成する人々はみな貧しかった。一部の人が先に豊かになり、この人たちが後から来る人を豊かにし、徐々に社会全体が豊かになるという構想が、改革開放を推進する時代の主旋律となった。それからおよそ30年が過ぎ、中国は贅沢品消費国となった。これは確かに、一部の人が確実に「先に豊かになり」、強い消費力を備えるようになったことを物語るが、社会主義の初期段階にある中国にとって、贅沢品消費の世界2位はいささか行き過ぎではないかとみられる。

 中国は世界最大の発展途上国だ。ややゆとりのある小康社会に達したばかりで、国内総生産(GDP)の一人あたり平均は世界100位以下、地域間、都市・農村間、産業間、階層間の所得格差は拡大し、所得分配構造のアンバランスにより富が少数の人に集中し、所得格差の指標であるジニ係数は国際的な警戒ラインを超えている。そしてなにより、生活に困難を抱える貧困人口約4千万人がなお存在する。

 贅沢品消費の世界2位とこうした実際の国情とを比較すると、そこには確かに大きなズレがある。

 先に豊かになった人が後から来る人を豊かにし、全体が豊かになって、富の分配による「マタイ効果」(富める者がますます富み、貧しい者がますます貧しくなる)を回避するにはどうしたらよいかが、社会全体の高い関心が集まる問題の一つとなっている。1980年代に改革開放の総設計士と呼ばれたトウ小平氏は「われわれの政策は一部の人、一部の地域を先に豊かにし、遅れた地域を引っ張り、助けるようにさせるものだ。進んだ地域が遅れた地域を支援するのは義務だ」と述べている。

 現在の胡錦濤総書記は中国共産党第17回全国代表大会での報告の中で、発展を通じて社会の物質的な富を増やし、国民生活を不断に改善し、また発展を通じて社会の公平・正義を保障し、社会の調和を不断に促進しなければならないと指摘した。温家宝総理は今年の政府活動報告の中で、われわれは経済の発展を通じて、社会の富というパイを大きくするだけでなく、合理的な所得分配制度を通じて、パイを適切に分けなければならないと述べた。ここには分配制度改革の取り組みに一層力を入れるという中央政府の決意が現れており、国民全体にとって福音だといえる。より多くの人が改革発展の果実をともに味わい、徐々に社会全体が豊かになることを願う。それまではぜいたく品消費世界一の称号はなくていい。(編集KS)

 「人民網日本語版」2010年5月27日

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