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トウモロコシガソリンの生産停止を 専門家が警告

 トウモロコシ原料のバイオエタノールに黄信号がともっている。

 ▽トウモロコシ原料エネルギーの大規模生産は時期尚早 食の安全確保を

 第9回中国長春国際農業・食品展示(取引)会で行われたトウモロコシをめぐるフォーラムで、瀋陽農業大学の李新華教授が「トウモロコシ原料のバイオエタノールの大規模な生産が中国の食の安全を脅かしている。特に今年のような自然災害が頻発する年には深刻な問題だ」と発言した。「人民日報」海外版が伝えた。

 今年初め、南西部では日照りが続き、夏に入ると各地で洪水が頻発して、穀物の供給に対する人々の懸念が高まり、トウモロコシを使用したバイオエタノール生産の適否について論争が巻き起こった。

 李教授は「中国のトウモロコシ生産量が今の倍に増えなければ、トウモロコシ原料バイオエタノールの大量生産は適切でない」と話す。

 中国は世界の耕地の7%で世界の人口の20%を養っている。都市化や工業化が耕地を奪い、中国は絶えず増大する食糧生産の圧力にさらされている。

 現在、中国最大の民間石油会社組織である中国商業聯合会石油流通委員会はこのほど、国家発展改革委員会に、国内におけるトウモロコシ原料のバイオエタノール生産を停止するよう提起した。

 同委の趙友山会長は「現在、国内各地のトウモロコシ原料バイオエタノールのプロジェクトは着々と進行しており、飼料用トウモロコシと収穫を奪い合っている。これが今年上半期のトウモロコシ価格上昇の原因だ。一部地域での穀物の減産やバイオエタノール生産企業の原料ニーズが、トウモロコシの価格を押し上げている」と話す。
 
 最近、中国では一般家庭の自動車保有台数が増加を続けており、ガソリンニーズも急増している。経済発展や人々の生活レベル向上を受けて、中国ではエネルギー需要が増加の一途をたどっている。

 増大するエネルギーニーズの圧力を緩和するため、発展改革委や財政部などの関連部門・委員会は2004年に政策を打ち出し、吉林省や黒竜江省などの地域で、トウモロコシ原料バイオエタノールの試験生産プロジェクト4件を承認した。バイオエタノールを1トン生産するごとに1880元の補助金が支給され、すべての税金が免除された。

 このような国の後押しを受けて、中国のバイオエタノール産業は急速に発展し、米国、ブラジルに次ぐ世界3位のバイオエタノール生産国となった。

 趙会長は「当時は蓄積された古い穀物を消化しつつ、国内の絶えず増大するエネルギーニーズを緩和するために、バイオエタノールプロジェクト数件が承認された。だが古い穀物が減少するにつれて、国は各地方に対しトウモロコシを原料としたバイオエタノールの生産能力を無計画に拡大させてはならないと明確に要求するようになった」と話す。

 その一方で、トウモロコシ原料バイオエタノールの生産コストは高止まりしている。信達証券株式有限公司の張亜飛アナリストによると、バイオエタノール1トンを生産するのに約3トンのトウモロコシが必要で、コストは総額約8千元に上る。市場での93号普通ガソリンの販売価格は1トンあたり7750トンだ。

 李教授によると、中国では工業用のキャッサバやサツマイモの大規模栽培が始まっている。または非穀物原料によるバイオエタノールの生産が、中国が再生可能エネルギー分野での苦境を脱するための解決策となる可能性もあるという。

 中国は世界の主要トウモロコシ生産・消費国であり、現在の生産量は約1億5千万トン、消費量も約1億5千万トンに達する。(編集KS)

 「人民網日本語版」2010年8月26日

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