北京の社会的コスト年120億元? 渋滞による経済損失を計算
平日でさえ交通渋滞が深刻な北京で、中秋節明け最初の出勤日に大渋滞が起きた。北京交通管理部門によると、連休調整により25日(土)と26日(日)の2日が出勤日に変更になったため、どの車もナンバープレート別の交通規制を受けなかったのがその原因だ。このため北京では1日中どの道路も交通量が増え、特に環状路などの主幹道路では交通量が平日を大きく上回った。中国経済網が伝えた。
渋滞は車の混雑だけでなく、個人や社会に大きな経済損失をもたらす。
米国では車の所有率が高いため、「車社会」といわれるが、渋滞による経済損失も同じように膨大だ。米テキサス州の運輸研究所がかつて発表した研究報告によると、米国は毎年、交通渋滞により631億ドルの経済損失を出しているという。間接的な経済損失はさらに1000億ドルにのぼる。また、交通渋滞による浪費も年間37億時間にのぼり、個人でみると、1982年に年平均16時間だった浪費時間が今では47時間にまで増加している。これをガソリンで計算すると23億ガロンになり、各種交通機関は交通渋滞で毎年100億リットルもの燃料をムダに燃やしている。
中国をみてみると、数年前に北京の交通渋滞に対する研究が行われ、さらに驚くべき数字が浮かび上がった。北京市の1人当たりの労働生産率は1年10万元、1時間で20元になる。もし1日に200万人が車で通勤すると、1人の社会的コストを20元で計算した場合、渋滞による社会的コストは1日4000万元、それに1年300日(祝祭日の交通量低下を適当に省く)を掛けると、1年の社会的コストは実に120億元にもなる。04年の北京市の経済総量3300億元にあてはめると、交通渋滞による損失は経済総量の3.6%にも相当する。(編集KA)
「人民網日本語版」2010年9月29日