人民銀、通貨環境の正常化を誘導
中国人民銀行(中央銀行)が2日発表した「第3四半期中国通貨政策執行報告」によると、現在の価格情勢は不確定要因が拡大しており、引き続きインフレ観測の管理を強化する必要があるという。
同報告によると、経済復興の不確定要因に影響されて、各経済体は政策の幕引きに慎重だ。すでに行われている経済刺激措置が期限を迎えるのにともない、発達した経済体は新たな経済刺激措置をうち出し始めており。世界の流動性と通貨をめぐる環境は引き続き緩和されるとみられる。主要経済体が今後も通貨を緩和して経済を刺激する可能性は高く、大量の資金が急速な成長を遂げる新興経済体に流入する可能性がある。十分な流動性と強いインフレ観測を背景として、余剰資金がさまざまなルートや出口を探すのは必然的で、潜在的なインフレ圧力にしっかりと注目する必要がある。
同報告によると、現在、国内の労働力やサービス業などで価格が上昇し、資源コストや環境保護コストが拡大し、資源性製品は価格の調整が必要で、こうしたことがインフレ観測に影響する可能性があるという。
また同報告によると、今後、人民銀行は適度に緩和された通貨政策を引き続き実施し、政策実施の強弱、リズム、重点をしっかりと把握し、政策の連続性と安定性を維持すると同時に、方針と柔軟性を強化し、発展情勢の要求に基づいて、通貨環境が徐々に正常な状態に戻るよう誘導していくという。(編集KS)
「人民網日本語版」2010年11月3日