商務部 外資によるM&Aの安全審査暫定規定を発表
商務部は7日、公式サイトを通じて2011年第8号公告「商務部による海外投資家の国内企業の合併買収に対する安全審査制度実施の関連事項についての暫定規定」を発表した。
4日付で発表された同規定によると、海外の投資家が「国務院弁公庁による海外投資家の国内企業の合併買収に対する安全審査制度の構築に関する通知」で明らかにされた安全審査の対象である国内企業を合併買収(M&A)する場合は、商務部にM&A安全審査の申請を提出しなければならない。
商務部に申請を提出する際、申請者は申請書、取引の状況説明、海外投資家と法定代表人の身分証明、海外投資家と関連企業の状況説明、M&Aの対象となる国内企業の状況説明および財務諸表、M&A後の外資系企業の設立契約などの書類を提出しなければならない。
M&A安全審査の対象となるケースについて、商務部は15営業日以内に申請者に書面で通知し、それから5営業日以内に安全審査の部際連席会議で審査を行わなくてはならない。
国防に影響を与える可能性があるケースで、申請者がM&A取引を調整したり、申請書類を修正したり、再審査を通過しなかったりするものについては、M&A取引を申請し実施することはできない。海外投資家の国内企業のM&A行為が国防に重大な影響を与えた、あるいは与える可能性があれば、連席会議での審査意見に基づき、商務部が関連部門と共同で取引を停止したり、関連の株式や資産を譲渡する、あるいはその他の有効な措置を取るなどして、その取引行為の国防に対する影響を除去するものとする。
公告によると、本規定の施行期間は2011年3月5日から2011年8月31日まで。
商務部の陳徳銘部長は7日に行われた全国人民代表大会の記者会見で、外資によるM&Aの安全審査の規定についての質問に答えた際、国務院が今年2月3日、商務部に対して正式に文書を発行し、1カ月以内に外資によるM&Aのプロセスに関する具体的な規定を発表するよう要求したことを明らかにした。国務院のこの要求に基づいて、商務部は上述の具体的な規定を発表した。陳部長によると、外資によるM&Aに対して安全審査を行うことは、中国の対外開放政策の変更を意味しない。中国は開放を一層進めるために、国の経済の安全性にも目配りし、一連の規則の透明性や操作可能性にも目配りする。世界各国で一般に行われている外資によるM&Aの安全審査を実施するのは、外資導入を拡大し、より多くの企業が中国企業の改革・制度改変に参加するよう促すプロセスの中で、よりよく国の安全を守るための措置だという。(編集KS)
「人民網日本語版」2011年3月8日