東京の銀座三越では、店員の女性が中国語で接客する姿が良く見られるようになった。店内のレジには「銀聯カードの使用を歓迎します」との張り紙があり、入り口に立つベテラン職員は、店に入る中国人観光客たちを90度のお辞儀で迎える。ロンドンの高級百貨店ハロッズから、ミラノのブランドファクトリーストアにいたるまで、中国人観光客は今や各国の店に満面の笑顔で迎えられている。中国経済週刊が伝えた。
グローバルブルー社が5月に発表した調査報告によると、中国人観光客が昨年フランスで購入した免税品の総額は6億5千万ユーロに上り、中国人は再びフランスにとって「一番のお得意さま」の座についた。
胡潤百富とILTM Asiaは14日、「中国豪華旅行市場白書」を共同で発表した。それによると昨年、中国大陸部の富豪(資産1000万元超の富裕層)のうち、9割が海外旅行に出かけたほか、大陸部の旅行者がショッピングに使った金額は世界全体の17%を占め、初めて世界一となった。
白書によると、96万人に上る中国の富豪に最も人気のレジャーは旅行であり、富豪たちの昨年の平均出国回数は3回だった。なお、中国の豪華旅行市場が急速に発展している理由としては(1)新興富裕層の急速な資産増加(2)豪華旅行とぜいたく品需要の大幅な向上(3)人民元の上昇と、ビザ発給条件の緩和--の3つが挙げられるという。
▽富豪たちはどこでお金を使うのか?
富豪たちに最も人気の海外旅行先は上からフランス、米国、オーストラリアであり、人気の国内旅行先は三亜、香港、雲南だった。
胡潤百富が463人の富豪に対して行った取材で得られたデータによると、富豪たちが初めての海外旅行で行く国は米国、オーストラリア、日本、タイが最も多く、シンガポール、イタリア、ドイツ、英国などの欧州各国がそれに続いた。2回目の海外旅行では、タイ、シンガポール、日本などのアジア諸国が最も多く、欧州各国がそれに続いた。昨年、富豪の平均海外旅行回数は2.3回で、観光、ショッピングが主な目的だ。
また、中国の富豪の年平均消費額は所有資産の5%を占め、所有する自動車の平均台数は3.3台、腕時計の平均個数は3.7個だった。
グローバルブルー社の調査によると、フランスは外国人観光客が欧州での買い物先として真っ先に挙げる国であり、中国人観光客が購入する海外商品の3分の1はフランスで購入されるものだという。データによると、中国人観光客の一人当たり平均購入金額(同日同店舗での平均消費額)は1300ユーロに達し、2005年と比べて約2倍に増加している。
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