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日本から学ぶべき「国鉄改革」

 中国鉄道は長い間、日本を手本とし、車両やレール、信号系統や運行等、至る所に日本技術を見出すことができる。特に高速鉄道時代に入ってからは、更に多くの日本技術設備を導入するようになった。実は、日本にはもう一つ学ぶべき貴重なものがある。それは、国鉄体制の改革である。

 先日、日本笹川平和財団日中友好基金の招待を受け、私は東京へ向かい、日本国鉄の改革と中国鉄道の現状に詳しい学者や商業界代表、公務員等に取材を行なった。当時の日本国鉄改革の利害を垣間見ることで、中国鉄道の今後の参考としたい。

 ◇政府と企業の一体化がもたらした巨大な弊害

 鉄道電気の専門家である大沼富昭氏は、日本からの派遣を受け、駐中鉄道部顧問として、2000年から2003年の3年間を北京で過ごし、鉄道部国際協力部門及び北京鉄道局と幅広く接した経歴を持つ。

 中国の鉄道システムのイメージについて、彼は最初、それが改革前の「国鉄」に酷似していると感じた。社員はみな、のんびり仕事をし、昼には家に帰って気持ちよく一眠りできるほどだ。日本でも、改革前の鉄道社員が勤務中に賭博や飲酒、花見をすることは珍しいことではなかった。

 それは、1987年より前のことで、当時、日本の鉄道資源の80%は「国鉄」が所有していた。国鉄は、政府と企業が一体化した巨大システムで、病院、学校等を含むあらゆるものがその中に含まれていた。

 1980年、国鉄の社員数は41万人を超え、冗員は20万人以上、駅数は7000超との試算も出ていた。鉄道管理はもともと地域性が強い上に、国鉄機構が乱立し、また管理権が東京に一極集中していたため、その経営は混乱を極め、雑然としていた。

 この巨大な怪物が自ら多くの弊害を蓄積しているところに、航路や自動車道の強力な競争相手が出現したことで、国鉄は前世紀80年代には経営苦難に陥り、数十年に渡って議論されてきた民営化改革を、ついに進めざるを得なくなった。

 大沼氏によれば、国鉄が改革を行なったのは、巨大な危機に直面していたからだという。赤字は雪だるま式に膨れ上がり、すでに30兆円にまで達していた。そして、国鉄は政治と強く結びついていたがために、コスト意識が薄く、経営効率は低下、旅客や貨物運送の需要が少ない地域でも、現地の官僚や議会議員が国鉄の上層部と組んで、新しい路線の建設許可を得ることができた。彼らは鉄道の公益性の名の下に、個人の利益や政治目的のために動いていた。そのため、一部の路線は「政治路線」や「赤字地方線」等、皮肉を込めた呼び名がついている。

 笹川平和財団の羽生次郎会長は、定年前、長期に渡って国土交通省に勤めていた。彼も、効率低下は国鉄最大の問題で、トラック運送の発展が国鉄の弊害を拡大させたと指摘する。羽生会長によれば、改革前、国鉄は平均三年毎に運賃の値上げを行っても、巨大赤字が解消することはなかったが、私営鉄道は一度も値上げせず、良好な運営状況を保っているという。

 危機を脱するため、日本鉄道は1986年から1987年にかけた軽い陣痛の中で、その民営化改革を完成させた。これは世界初の国鉄改革だった。

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