中国専門家:日本経済既に「V字回復」実現
近日、世界の金融市場では株価の値上がり、対円為替レートの下落が頻繁に起きている。日本国内も同じだ。株価の急上昇や対円為替レートが下落し続ける状態を目の当たりにし、中国社会科学院日本研究経済室主任、張季風氏は取材に対し、「株価指数、為替レートというバロメーターは今の世界経済の現状を反映している。日本経済は実はとっくに『V字』回復を遂げている」という。
アメリカ経済回復 株式市場高騰引き起こす
日本の株式市場の高騰、対円為替レートの下落の要因に関して、張季風氏は「国際経済情勢の影響が大きく、アメリカの株式市場の影響はもっと大きい。大震災後、日経平均株価は一時、最安値の7000円台に突入し、以後徐々に回復、3月に突入して以来の明らかな戻りを見せた。為替は昨年10月末、一時1ドル=75円32銭の戦後最高値を更新し、政府と中央銀行は1ヶ月以内に約9兆円の大金を放り出し、為替市場に介入した。その後、円高の勢いは徐々に緩和し始めた。日経平均株価の上昇の主な要因はアメリカ経済の回復であり、アメリカの株式市場が世界の株市場の高騰を突き動かしているのである」と指摘する。
アメリカ経済の回復への期待とギリシャ債務危機の緩和が、日本の株価の値上がりを支えていた。
穏健な金融政策の徹底
張季風教授によると、日本の中央銀行はずっと穏健な金融政策を推し進めており、1999年に第一次ゼロ金利政策を実施して以降、緩和し続けている。2000年10月頃、経済が好転したかに見え、ゼロ金利政策は一次中止された。
しかし、金利が0.5%前後になると、日本経済は再び低迷し始めたため、中央銀行は再びゼロ金利政策の実施を開始したのである。そして同時に、補助的な量的緩和政策という従来とは違う金融政策が実施され、今日まで続いている。