温州の金融総合改革モデル区に4つの政策シグナル
28日に開催された国務院常務会議で「浙江省温州市金融総合改革テスト区全体プラン」の実施が批准され、温州市金融総合改革テスト区を設立することが決定した。あるアナリストの見方によると、同テスト区の設立や関連する金融改革措置の実施は、中国が金融改革を一層推し進め、多元的な金融システムを構築するなどのさまざまな政策的シグナルを外界に向けて発信するものだという。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
▽シグナル1:局部的なテストは全面的な金融改革への模索
今回の会議では、金融の総合的な改革を進め、温州市の経済発展に存在する目立った問題を着実に解決し、民間の資金調達の規範化された発展を誘導し、金融の実体経済へのサービス能力を高めることが、温州市の健全な発展にとって極めて重要であるだけでなく、全国の金融改革や経済発展にとっても模索としての重要な意義をもつものであるとの見方が示された。
これについてアナリストが述べたところによると、国務院常務会議がこのプランの実施を批准したことは、全国規模での金融改革に向けた模索にとって重大な意義をもつことであり、これからの中国の金融改革の全面的な推進にプラスになるものだという。
中央財経大学銀行業研究センターの郭田勇主任は、「このたびの国務院常務会議は金融改革の総合的な設計プランを提出し、その内容は金融組織・機関の改革、金融商品のイノベーション、リスク対策、民間金融の発展などさまざまな分野に及び、全国的なモデルという意味合いがある。その意図は温州地域の金融改革の模索を通じて、全国の金融改革に向けた経験を積むことにあるといえる」と話す。
中国社会科学院経済研究所の劉小玄教授の指摘によると、現在、中国の金融分野の改革には懸念して足踏みするという問題がみられる。国が温州市の金融改革の試行を通じ、地方をよりどころにして全体的な局面を動かすようにすれば、改革の突破口を開くのにプラスであり、大いに期待がもてるという。