中国漫画アニメ産業 喜羊羊は日韓を超えられるか
中国、日本、韓国の閣僚が文化交流の促進などについて話し合う第4回中日韓文化相フォーラムが、今月4日から6日にかけて上海市で行われ、3カ国の担当閣僚が協力促進を目指す「上海行動計画」に調印した。同計画は、「3カ国が、漫画アニメやゲームなどの新しい業態の交流・協力を強化し、文化産業分野での相互利益に基づく協力という新たな注目点を構築することに一致同意した」ことを明確にしている。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
「喜羊羊与灰太狼」(シーヤンヤンとホイタイラン)を代表とする中国オリジナルの漫画アニメ作品は、中日韓の産業協力を通じ、イメージの点で日流・韓流の作品を超えられるだろうか。3カ国の漫画アニメ産業は手を携えて世界に進出できるだろうか。
▽まだまだ「若い」中国漫画アニメ産業
このほど浙江省杭州市で開催された第8回中国国際漫画アニメ節では、喜羊羊が海外進出し、「大耳朶図図」(大きな耳の図図)が相次いで各賞を受賞し、漫画アニメの生産量が年間22万分を超え、生産額が約600億元に達したことなどが報告され、世界最大の新興漫画アニメ市場である中国の活力を改めてうかがわせることになった。
だが国内漫画アニメ産業の規模は急速に拡大しているものの、日本の数兆元規模に比べればまだまだ「若い」といえる。
文化部の蔡武部長によると、日本の漫画アニメ産業は世界的なブランドになっており、韓国の文化トレンドも世界規模で「韓流」ブームを巻き起こしている。中日韓の関連分野での協力には巨大な潜在力があるという。
ある業界関係者の指摘によると、中国の漫画アニメ作品の生産量は急速に増加しているが、日韓に比べて実力ではまだ大きな差があり、その差は主に全体的な作品の質と産業チェーンなどに現れているという。
上海電影集団有限公司上海美術電影制片廠の銭建平廠長の分析によると、漫画アニメ産業の「米国モデル」や「日本モデル」に比べ、中国の漫画アニメ産業はまだ「100年ブランド」創造の初歩的な段階にある。とりわけ市場の育成をみると、米国のミッキーマウスには約80年の歴史があり、日本のドラえもんの起源は1970年代にさかのぼる一方、中国オリジナルの喜羊羊や大耳朶図図はまだ若く、オリジナルの漫画アニメ産業に従事する人材もまだまだ若く、短時間で世界の「先輩たち」を追い抜くことは難しい。だが中国漫画アニメ産業は相対的に若いからこそ、外の世界から学び、外の世界と協力する可能性に満ちているという。