中国オンラインゲーム市場、今後も2D作品が主流に
中国製オンラインゲーム市場が近年、成長を持続している。2011年の同市場の売上高は、前年比40.7%増の271億5000万元(約3340億円)に達し、うち2Dゲームが圧倒的なシェアを占めた。一部の統計データによると、中国製2Dゲームが総売上に占める比率は約80%に、3Dゲームが占める比率は約20%に達している。中新網が伝えた。
2Dオンラインゲームは、欧米市場のランキングから姿を消している。韓国オンラインゲーム市場調査会社「Gametrics」の5月のデータによると、ネットカフェ占有率トップ10のゲームのうち、2Dの作品は「リネージュ」と「メイプルストーリー」のみであった。しかし中国の状況は異なっている。ゲーマーに近年注目されているゲームのうち、一部の3D作品が注目を集めた他は、2Dゲームの人気が依然として高い。
◆主流は2D作品
某調査会社が2011年に発表した「中国人気オンラインゲームトップ10」によると、昨年の売上トップ10のオンラインゲームのうち、中国製が6本を占めた。完美世界公司の「誅仙前伝」のみが3D作品で、その他は2D作品となった。中でも、「夢幻西遊」、「伝奇シリーズ」、「天龍八部」、「問道」は長年に渡り高い人気を維持している。
2Dのシリーズ作が好評な他、中小企業が制作した2D作品(「遠征OL」、「ノアの伝説」、「封神」等)も、ゲーマーの間で人気が高い。「ノアの伝説」は昨年10月にベータ版が発表されると、瞬間最大の同時利用者数が15万人に達し、その後も利用者数が安定的に増加した。「ノアの伝説」(尚遊遊戯公司)は、2012年に災いが降りかかり、ノアの方舟が人類を救う物語で、SF、魔法、科学技術の要素が散りばめられている。同作品のグラフィックは、武侠モノや可愛らしさを売りとした作品等と異なり、リアルさを追求した。また同作品は、装備、経験値、ポイント等を販売しない良心的な課金システムにより、2011年のブラックホースとなった。