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日本円は安全ではない (2)

 ▽中央銀行の喚起作用はわずか

 巨額の貿易赤字の責任を、輸出市場の成長鈍化や円高に負わせることはできない。東日本大地震後の再建によって日本国内の需要は一定の堅調なペースを保っている。

 8日から9日にかけて、日本銀行(中央銀行)は金融政策決定会合を開催した。日本紙「日本経済新聞」の報道によると、日銀は当面の経済状況に対する判断を維持するとみられる。また今後の見通しに関する一連の報告でも、日銀は無担保コールレート(オーバーナイト物)を0.1%で固定し、しばらくは債権購入を増加しないとの見方が出された。米国の連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行がタイミングをにらんで動かずにいるため、これ以外の中央銀行に動きがあれば日本も従うとの分析も出されている。

 だがフランスの農業系金融機関クレディ・アグリコルのミチュル・コテチャ総裁(グローバル通貨研究担当)は、「日本経済は成長しているが、その原因は経済喚起政策を大量にうち出したことにある。喚起作用が失われれば、日本経済は弱体化し、そうなれば日本の中央銀行はさまざまな行動を起こして、流動性を増やさなければならなくなる」と話す。

 ホウさんも次のような見方を示す。日本の中央銀行がうち出したさらなる緩和政策が、日本経済にどれほどの作用を及ぼしたかははっきりしない。現在、円は引き続き1ドル=78.5円の高い水準にあり、この状態が変わらなければ、さらなる緩和政策をうち出しても日本経済にとって相当の効果を上げることは難しい。日本のようなこれまでずっと国際市場に依拠してきた国にとって、輸出が力を失い、輸入ペースが加速していることは、経済がまだ気を抜けない段階にあることを示している。

 ▽海外投資にはリスク

 日本企業が海外投資で得た利息や配当などの投資収益は、これまで長らく日本の国内総生産(GDP)に計上されなかったが、これらは日本の経常収支の重要な構成要素であり、日本全体の経済的実力を拡大し、民間資本を拡充する上で極めて重要な役割を果たしてきた。

 日本の対外投資の継続的な拡大は1960年代の経済成長とともにスタートした。日本企業のグローバル化の水準は、今やグローバル経済のサンプルとなっている。海外投資で得た利息や配当などの投資収益は、今年上半期は7兆1467億円に達し、昨年は14兆2883億円だった。海外投資の収益は貿易収支とサービス収支に出現した巨額の赤字をある程度補っている。

 ホウさんによると、海外投資はこれまで諸刃の剣だった。投資先の政治や経済など各方面の情況を考慮しなければならず、投資先に突発的事件や自然災害が出現した場合、大きな損失を被ることになるからだ。典型的な例として昨年のタイの洪水のケースが挙げられる。タイの洪水は同国に投資する日本企業の多くに巨額の損失を与え、海外投資に依拠して投資利益を回収することの難しさを物語っている。その他の投資先でも政治的な変動などによってより大きな損失を被る可能性があり、投資が完全な失敗に終わる危険性さえある。「現在のカギは、日本国内の経済発展をどのように推進するかだ。欧州の債務危機はまだ収束しておらず、今年後半のこれから5カ月間にも引き続き危機が蔓延するなら、海外投資に頼って経済を牽引するというやり方には、効果減少のリスクが存在する」という。(編集KS)

 *ホウ:「まだれ」に「龍」

 「人民網日本語版」2012年8月10日

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