中国の贅沢品消費者が若年化、購入目的は「ステータス」
統計データによると、ロンドン五輪開催期間中、中国人観光客の財布の紐が最もゆるかったことが明らかになった。中国人観光客の1回当たりの消費額は、平均で203.04ポンド(約2万4766円)に達し、2位につけたアラブ首長国連邦を10%上回った。特に贅沢品に対する中国人観光客の購買力は驚異的で、欧州債務危機により深刻な影響を被った欧州の各高級品ブランドを潤した。海外での贅沢品消費が減少する昨今、中国人の贅沢品消費額はむしろ増加している。広州日報が伝えた。
◆贅沢品の支出、年間18%増
米コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーは2011年3月に報告書を発表し、中国人消費者の贅沢品に対する支出が年間18%増に達しており、2015年には270億ドル(約2兆1060億円)に達し世界1位になると予想した。
特に中国人観光客の急増に伴い、海外での贅沢品購入が主な目的の一つとなっている。中国人観光客の高い購買力を受け、旅行会社はツアーを組む際にショッピングを日程に盛り込んでいる。ラファイエット、ピノープランタンルドゥート(PPR)等の世界一流高級ブランド品の販売場所は、中国人観光客が必ず訪れる場所となっている。
◆贅沢品、中国人のステータスに
世界高級品協会の調査によると、贅沢品を購入する中国人の70%以上が、贅沢品は伝統的な贈答品に代わる社交道具であり、個人の社会的価値を示すステータスであると感じているという。より多くの若者が主流を追い求めており、中国の贅沢品消費者の若年化が進んでいる。自らの好みに応じてブランドを購入し、ブランドの文化とデザイナーの理念を重視する消費者は極めて少数である。