エアバス:中国が世界最大の航空市場に
エアバス社はロンドンで4日、「2012−2031年のグローバル市場の見通し」を発表し、約20年後に中国国内の航空旅客数が米国を上回り、世界最大の国内航空市場となると予想した。新華網が伝えた。
同報告書によると、旺盛な需要によるけん引を受け、今後20年間の世界航空市場において、座席数100席以上の航空機が2万7350機必要となる。世界の航空旅客数は今後20年間、年間平均4.7%の増加率を維持する。同期間中、1万350機の航空機が退役し、燃費の良い新型機がこれに代わる。2031年の世界の就航中の旅客機数は、現在の1万5550機から3万2550機に増加する。
エアバス社は、「中産階級の人口増、都市化の加速が、世界航空旅客数の増加の主因」と指摘した。今後20年間で、世界の中産階級は50億人に倍増する見通しだ。2031年になると、世界の大都市数も倍増し、92都市に達する。世界航空輸送量の90%以上は、これらの大都市間に集中する。
エアバス社のジョン・リーヒー顧客担当COOは、「今後20年間、世界の航空輸送量は絶えず増加するが、世界の航空輸送量ランキングによると、トップ4はすべて国内航空市場となっている。2031年、航空輸送量が最大の主要国内航空市場には、米国・中国・西欧・インドが含まれ、世界航空輸送量の3分の1を占めると見られる。約20年後、中国の国内航空市場の航空旅客数は米国を上回り、世界一の航空旅客市場となる」と分析した。
エアバス社はまた、「今後20年間で、新興国の航空輸送量の成長が、全体の成長の過半数を占める」とした。地域別に見ると、アジア太平洋地域で新たに増加する航空機の需要は、世界全体の35%を占める。欧州と北米の需要がこれに続き、それぞれ21%を占める。
昨年発表された報告書の中で、エアバス社は中国航空市場が7.2%の年間平均成長率を維持すると予想していた。同社は今年、中国市場に対する予想を上方修正した。(編集YF)
「人民網日本語版」2012年9月5日