台湾EC事業者 大陸市場進出に意欲的
台湾の経済主管部門が19日に台北で開催した、イーコマース(EC)発展の推進に関するシンポジウムによると、今年の台湾EC年間売上高は前年比17%増の6600億NTD(約1兆8480億円)に達し、2015年には1兆NTD(約2兆8000億円)に達する見通しだ。このうち、中国大陸市場は台湾EC事業者の発展の重点となる。新華網が伝えた。
世界経済の低迷という大環境にも関わらず、EC産業は台湾の数少ない成長産業の一つとなっており、今後の発展が期待されている。また台湾のネットユーザーが1000万人余りであるのに対し、中国大陸部は5億人以上のネットユーザー規模を持つため、台湾のEC事業者は無限のビジネスチャンスを持つ大陸市場に視線を向けている。
台湾の関連部門は、「中国語ECおよび交易安全推進計画」をスタートし、ECの国際化および産業競争力の強化により、台湾各社の大陸市場進出を促す。同計画を受け、台湾大手決済代行事業者の藍新科技(NEWEB)とECサービス企業の網勁科技は今年、それぞれ中国大陸部の京東商城およびきのこ街等の大型ECサイトと提携を実施した。
事前に大陸市場に進出していた台湾企業は、すでに利益を手にしている。台湾の大手ECサイトのPG美人網は2003年の創業当初、毎月の売上は多くても50万NTDであったが、大陸市場進出後はこれが1200-2500万NTDに跳ね上がった。
PG美人網の創設者の庄竜隆氏は、「中国大陸部には巨大なネット市場があり、多くの創業チャンスがある。当社は今後、台湾に根ざし大陸に前進するという、発展方針を維持する」と語った。