北斗衛星測位システム 米製品に勝ち漁業分野に進出
2000年に中国が初めて独自開発した衛星測位システムの衛星「北斗」が打ち上げに成功すると、同年に北斗星通導航技術株式有限公司が設立された。同公司が今月11日に明らかにしたところによると、同公司の製品がこのほど米国の同類製品をうち負かし、中国の海洋漁業向けの海と空と陸地が一体となった衛星測位システム「船舶ネットワーク網」を構築したという。「京華時報」が伝えた。
同公司の周儒欣董事長(会長)は同日、国内で初めて北斗システムが大規模に民用化された製品である同ネットワーク網のモニタリング・コントロールプラットフォームを前に説明を行った。壁面に設置された巨大なスクリーンには中国の海域の地図が示され、赤い点がたくさん散らばっており、この赤い点の一つ一つが同ネットワーク網を利用する漁船を示しているという。
周董事長の説明によると、沿海地域で同ネットワーク網の端末を搭載する漁船はすでに3万隻を超え、中国の漁船数全体の約6割を占める。将来的にはすべての漁業船舶をカバーする見込みという。
実際、北斗システムの製品は米国の同類製品をうち負かしてやっと中国の漁業分野に進出することが叶った。数年前から沿海の漁業関係者には衛星測位システムの製品として北斗システムの製品と米国メーカーの船舶電話という2つの選択肢があったが、価格と知名度で勝る米国製品を選ぶ関係者が多かった。その後しばらく経ち、米国製品を使っていた関係者が相次いで北斗システム製品を搭載したいと考えるようになった。