中国の人材流出 米国の経験を参考に=米華字紙
米華字紙「僑報」はこのほど、独特な「移民効果」が米国の急速な発展を支えていると指摘した。米国が人材集約の地となったのは、米国が高い経済力を持つためだけではなく、イノベーション奨励の制度が整っているためでもある。中国はどのようにして人材を引きつけ、育成し、引き留めるべきか。中国のビジネス環境・教育品質・社会の雰囲気・法的環境が今後改善されれば、自ずと答えが導き出されるだろう。人民日報海外版が伝えた。
記事の内容は下記の通り。
中国の富裕層と高学歴者が新たな移民の主力軍となっており、移民人口のうち中産階級が占める比率が高まっている。関連データによると、申請者の80%以上は、子供の教育を移民の直接的な理由としている。これらの申請者は、中国の教育水準が西側の先進国より遅れており、中国の教育を受けた学生が想像力・創造力を持たないことを懸念している。世界トップ500の大学のうち、中国の大学は12校しか入選していない。
またモデルチェンジの時期を迎えた中国において、一部の人は社会制度・体制の不備、法律・道徳・文化の不備を利用し、違法行為により富を獲得している。資産保護は、投資移民が2番目に考慮する要素となっている。中国大陸部のビジネス環境は合理的でなく、中小企業の経営難が生じており、「移民ブーム」を助長している。
米国の学者らは、米国の社会的地位を研究し、「教育を受けた期間は、一人の青年の最終的な地位と給与に最も大きな影響を与える」という結論を導き出した。教育と収入の密接な関連性を認識しているため、金銭的に余裕のある多くの人が子供を海外に留学させている。現在の中国大陸部の教育水準が、富豪の需要を満たしていないことが分かる。現実は詰め込み式教育から総合素養教育への転換ほど簡単ではなく、海外留学の背後には深い懸念が隠されている。移民者は実際には、自身および子供の理想的な発展を求めているのだ。