春運の神器 中国式「春運経済」の主役に (2)
専門家は、「春運経済は中国独特の現象だ。春運の消費は交通費だけではなく、都市部の出稼ぎ労働者の帰省後の消費も含まれる」と指摘した。
北京西駅のスーパーの店員は記者に対して、毎年の春運では、お菓子や土産物が「特によく売れる」と語った。通常ならば58元の袋詰北京ダックも、春運期間には78元(約1092円)に高騰するが、毎日40-50点売れるという。店員は背後に高く積まれているカップ麺の箱を指さしながら、「カップ麺の場合、数十箱売れることもある」と語った。
春節を間近に控え、北京最大規模の卸売・小売市場の天意商城で「漢斯母」ブランドのトランクを販売する店主は、近日の売上高が通常の2-3倍に達していると語った。また「賓豪」ブランドのトランクを販売する張春青さんは、「毎年の春運前、店舗には人が立つスペースさえ残されず、店員と話をするスペースさえ確保できない」と語った。
春運経済の成長の過程において、乗車券は帰省の一つのルートに過ぎない。この過程に伴い生まれた消費は経済的利益、そして人情や故郷への思いの「担い手」となる。
2億人以上の乗客の一人である詩詩さんは、9日の許昌着の乗車券を購入した。リュックに詰められたひまわりの種、ビール、カップ麺、トランプなどの「神器」は、9時間の旅程に対応できる。トランクには両親に贈るタバコ、酒、お茶、それから故郷への思いが詰められている。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年1月28日
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